研究課題/領域番号 |
05454129
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
上田 一郎 (1995) 北海道大学, 農学部, 教授 (10113523)
木村 郁夫 (1993-1994) 北海道大学, 農学部, 教授 (40225024)
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研究分担者 |
畑谷 達児 北海道大学, 農学部, 助手 (20241367)
上田 一郎 北海道大学, 農学部, 助教授 (10113523)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 植物レオウイルス / 媒介昆虫 / 培養細胞 / イネ萎縮ウイルス / 媒介昆虫細胞 |
研究概要 |
培養細胞に直接ゲノム核酸を直接導入してもウイルス活性は発現しなかった。またゲノム核酸とヘルパーウイルスを同時に導入しても同様に核酸を導入した方のウイルス活性は回収出来なかった。そこで、ウイルス活性を保持する核酸とRNAポリメラーゼの複合体を単離する事にした。 イネ萎縮ウイルスのRNAポリメラーゼの複合体の分離を試みた。純化ウイルスを高濃度の塩化マグネシウムで処理した後、塩化セシウム平衡密度勾配遠心にかけると、P8外被蛋白質が解離して、コア粒子が分離された。この粒子は主にP1,P3,P7蛋白とゲノムRNAで構成されていた。またコア粒子はRNAポリメラーゼ活性を有していた。コア粒子をさらにトリフルオロ酢酸セシウム平衡密度勾配遠心にかけたところ、コア粒子からP1とP7およびゲノムRNAが解離して、P3を主成分とする中空粒子が得られた。P7は中空粒子より重い密度で分離されたので、ゲノムRNAと複合体を形成していると予想した。そこで、P7の核酸結合能をノースウエスターンブロッチング法で解析した。イネ萎縮ウイルスゲノムRNAをプローブすると、ウイルス構造蛋白質のうちP7のみに結合した。以上の結果からP7がRNAポリメラーゼを有する複合体で二次的に重要な役割を果たしていると予想した。 ヒメトビウンカの培養に成功した。ツマグロヨコバイの場合と同じ培養液で61回-73回継代して5つの培養細胞株を確立した。細胞はヨコバイ類に較べると約半分の大きさで、容器の底面に付着して生育し、その速度は遅かった。この細胞にイネ黒条萎縮ウイルスを接種したところ、蛍光抗体間接法染色でウイルスの感染を確認できた。植物ウイルスの研究にウンカの培養細胞が用いられたのは、この実験が初めてである。
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