• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

中枢シナプスにおけるタキキニン伝達物質の不活性化機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05454147
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 薬理学一般
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

大塚 正徳  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (60013801)

研究分担者 鈴木 秀典  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (30221328)
村越 隆之  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (60190906)
吉岡 耕一  東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (00143579)
柳澤 光彦  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (90159252)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1993年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
キーワードタキキニン / 不活性化機構 / ペプチダーゼ阻害薬 / 新生ラット脊髄 / サブスタンスP / チオルファン / アクチノニン / C線維応答
研究概要

中枢神経系においてシナプス間隙に放出されたタキキニン伝達物質の不活性化機構を解明するために、新生ラット脊髄標本を用いて、酵素的分解の可能性についてペプチダーゼの阻害薬の効果を電気生理学的および生化学的に検討した。
1.新生ラットの摘出脊髄-末梢神経標本において末梢神経をC線維を賦活化する強さで電気刺激すると前根より緩徐な脱分極が得られる。この反応にはタキキニンが伝達物質として関与していることをすでに見いだしていたが、この反応はオピオイド受容体拮抗薬であるナロキソン適用により増強し、ペプチダーゼ阻害薬混合液(アクチノニン、アルファメニン、カプトプリル、ベスタチン、チオルファン)でさらに増強した。一方、ナロキソン存在下にタキキニン受容体の拮抗薬であるGR71251を適用するとこの緩徐な脱分極は減少し、ペプチダーゼ阻害薬混合液を加えても増強されなかった。また皮膚神経を条件刺激すると、約20秒間にわたり単シナプス反射が抑制されるが、この反応にもタキキニンが関与していると考えられるので同様に阻害剤の効果を検討したところ、ペプチダーゼ阻害薬混合液で抑制が増強された。
2.新生ラット脊髄から調整した膜分画によって、タキキニンは分解され、阻害薬混合液はその分解を抑制した。さらに個々の阻害薬の中ではチオルファン、アクチノニン、カプトプリルが有効であった。
3.生理学実験と同じ脊髄標本を用いて、カプサイシン刺激によりサブスタンスPを放出させ、エンザイムイムノアッセイ法で定量した。サブスタンスP放出量は阻害薬混合液によって増加した。
以上の事実からタキキニン伝達物質の不活性化機構に酵素的分解が関与していることが示され、同時に伝達物質の同定基準の一つを満たす事によって、タキキニンがラット脊髄における伝達物質の一つであることが一層確実となった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Otsuka M.and Yoshioka K.: "Neurotransmitter functions of mammalian tachykinins." Physiol.Rev.73. 229-308 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Guo J.-Z.et al.: "Depression of primary afferent-evoked responses by GR71251 in the isolated spinal cord of the neonatal rat." Br.J.Pharmacol.110. 1142-1148 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Kurihara T.et al.: "Muscarinic excitatory and inhibitory mechanisms involved in afferent fibre-evoked depolarization of motoneurones in the neonatal rat spinal cord." Br.J.Pharmacol.110. 61-70 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Suzuki H.et al.: "Pharmacological characteristics of tachykinin receptors mediating acetylcholine release from neonatal rat spinal cord." Eur.J.Pharmacol.241. 105-110 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Yanagisawa M.et al.: "Pharmacological properties of a slow C-fiber response induced by stimulation of greater splanchnic nerve in an isolated spinal cord-nerve preparation of the newborn rat." Regul.Pept.46. 285-286 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Zhao F.-Y.et al.: "Involvement of NK_1 receptors in synaptic transmission in the guinea pig coeliac ganglion." Neurosci.Res.18. 245-248 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Suzuki H.and Otsuka M.: "Methods in neurotransmitter and neuropeptide research." Elsevier, 443-455 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Otsuka M.et al.: "The Tachykinin Receptors." Humana Press (in press), (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi