研究課題/領域番号 |
05454153
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
加藤 隆一 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40112685)
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研究分担者 |
安盛 俊雄 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70182350)
永田 清 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80189133)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 薬物反応性 / 薬物代謝 / 個人差 / 人種差 / 薬理遺伝学 / テトクロームP450 / メフェニトイン / 遺伝子診断 / チトクロムP450 / チトクロームP450 |
研究概要 |
本研究ではin vivoとin vitroにおいてメフェニトインの代謝欠損と推定されるpoor metabolizer(PM)の同定を行った。そしてPMと代謝が正常なextensive metabolizer(EM)よりゲノムDNAを調製してメフェニトイン代謝に関与している酵素遺伝子の塩基配列を比較した。さらにメフェニトイン代謝に関連した薬物の検索としてin vitroにおいてジアゼパムの代謝を検討した。7人の日本人にメフェニトインを投与し、尿中未変化体の排泄動態を調べたところ、6例がEM、1例がPMと判定された。また12例の日本人と5例の白人の肝より調製したミクロソーム画分を用いてメフェニトイン4′-水酸化活性を測定したところ、日本人9例と白人5例がEMと判定され、残りの日本人3例がPMと判定された。in vivoとin vitroにおいてPMと判定された4例とEMの9例よりゲノムDNAを調製した。メフェニトインの代謝に関与が示唆されている酵素遺伝子の塩基配列を調べたところ、CYP2C9/18についてはEMとPMの間に変異は認められなかった。CYP2C19についてはPMの1例(in vivo)ではExon4における1塩基置換により、また他のPM1例(in vitro)ではExon5の直前における1塩基置換により、いずれの場合も正常なCYP2C19を発現しないことが明らかになった。他のPM2例は上記いずれの変異にも該当しなかったので現在さらにEMの配列と比較検討中である。ジアゼパムの代謝をEMとPMの肝ミクロソームを用いて検討した。高基質濃度(0.2mM)では主代謝経路は3-水酸化であり、CYP3A分子種が関与していたが、低基質濃度(<0.02mM)では主代謝経路は3-水酸化からN-脱メチル化に移りCYP2C分子種の関与が大きいことが明らかになった。したがってin vivoによる実験と同様にジアゼパムの代謝はメフェニトイン代謝に強い関連があることが明らかになった。
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