研究課題/領域番号 |
05454169
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上田 國寛 京都大学, 科学研究所, 教授 (00027070)
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研究分担者 |
木戸 隆宏 京都大学, 医療技術短期大学部, 助手 (60234308)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | ポリ(ADP-リボース) / ポリ(ADP-リボース)シンテターゼ / テラトカルシノーマEC細胞 / 癌細胞の分化誘導 / ベンジルベスナリノン / ヘテロサイクリックアミン / PhIP / レチノイン酸 / 阻害剤 / 賦活剤 / ベスナリノン / テラトカルシノーマ細胞 / 分化誘導 / アポトーシス |
研究概要 |
1.ポリ(ADP-リボース)シンテアーゼ阻害剤の解析 数年来行ってきている同酵素阻害剤のサーベイを続行し、今回は新たにヘテロサイクリックアミン、クマリン、クロモンおよびリン脂質を中心に検討を加えた。その結果、これらの天然に存在する物質の中に中等度の強さ(IC_<50>が1μM〜1mMの間)の阻害剤が多数見出された。また、強心剤ベスナリノンとその誘導体に同酵素阻害作用を見出した。 2.ポリ(ADP-リボース)シンテターゼ阻害剤による癌細胞の分化誘導 先年予備的に見出した同酵素阻害剤によるテラトカルシノーマEC細胞の分化誘導がベンジルベスナリノンによっても効率よく行われることを見出した。また、ヘテロサイクリックアミンの1つで、食品中に最も多く含まれるアミノ酸の熱分解産物PhIPが、既知の物質中最も強力な分化誘導剤の1つであることを見出した。これらによる分化の場合、特に神経系細胞が多数出現することが注目された。 3.癌細胞の誘導分化過程におけるポリ(ADP-リボース)代謝の解析15EA06:テラトカルシノーマEC細胞を非シンテターゼ阻害性誘導物質all-trans-レチノイン酸で分化させる際、ポリ(ADP-リボース)合成が従来考えられていたように単純に低下するのではなく、早期(1日以内)に一過性の亢進を示し、これとともに細胞内NAD濃度が著減することを見出した。この知見は、分化誘導のごとく初期にDNAの断片化が関係する可能性を示唆するものと思われる。
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