研究課題/領域番号 |
05454181
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
高橋 潔 熊本大学, 医学部, 教授 (70045631)
|
研究分担者 |
宮川 和久 熊本大学, 医学部, 助手 (00244111)
竹屋 元裕 熊本大学, 医学部, 助教授 (90155052)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1993年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
|
キーワード | マクロファージ / 単球 / 造血 / コロニー刺激因子 / 分化 / 増殖 / 免疫電顕 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
マウスとラットでマクロファージならびにその前駆細胞に対するモノクローナル抗体を用いて卵黄嚢造血、肝造血、骨髄造血におけるマクロファージの分化を免疫細胞学的、免疫電顕的に検討し、併せてペルオキシダーゼ酵素電顕的にも検索した結果、胎生早期からマクロファージには原始/胎生マクロファージと単球系マクロファージとが存在することを明らかにした。原始/胎生マクロファージは卵黄嚢造血に発生し、単球系マクロファージは肝造血で発達し、前者は単球系細胞を経由せずに発生することが明らかにされ、このことは主としてマウスでの各種コロニー刺激因子(CSF)を用いての培養実験でも再現され、またマウス骨髄ストローマ細胞株ST-2との共培養実験あるいは臓器培養でも確認された。 ラット胎仔臍帯血の検討で、胎生早期には胎生マクロファージが末梢血中を循環し、卵黄嚢造血や肝造血からその前駆細胞とともに、各所の末梢組織に供給されるが、胎生中期では減少し、胎生末期には消失する。これとは逆に、単球が末梢血に出現し、末梢血中を循環するようになる。原始/胎生マクロファージは旺盛な増殖能を有し、末梢組織に移住後も増殖、分化、成熟し、各所の組織固有のマクロファージになると見做される。このように、マクロファージの多様性は胎生期に既に見られ、生後のマクロファージの亜群の存在に密接な関連を示し、胎生マクロファージは組織固有の在住マクロファージになることが判明した。
|