研究課題/領域番号 |
05454189
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金ケ崎 士朗 (金ヶ崎 士朗 / 金ヶ崎 士郎) 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012767)
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研究分担者 |
斧 康雄 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (10177272)
栗林 太 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60251443)
小林 園子 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (00013764)
布井 博幸 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50218260)
大海 忍 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20160046)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1994年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1993年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 好中球 / スーパーオキシドアニオン / 活性酸素 / U937細胞 / シトクロム / 慢性肉芽腫症 / スーパーオキシド / b型シトクロム / 47kDa蛋白質 / 電気穿孔法 |
研究概要 |
好中球は細菌貪食に際し毒性の強い活性酸素を産生し、その殺菌に役立てている。活性酸素は、細胞からはスーパーオキシドアニオンとして産生される。好中球のスーパーオキシドアニオン産生には大小鎖からなる形質膜のb型シトクロムと細胞質の3種の蛋白質が必要である。スーパーオキシドアニオンの産生系は、好中球が異物を貪食したり、刺激を受けたときに活性型となる。以下得られた知見の主なものについて示す。 1)電気穿孔法により好中球細胞内に、光感受性架橋剤を結合したシトクロム大鎖のC末端配列ペプチドを導入した。この細胞を走化性因子で刺激後、紫外線で架橋しペプチドの結合相手を同定したところ、そのの結合相手は細胞質の47kDaの蛋白質であることが判明した。このことは系の活性化に際し、47kDaの蛋白質とシトクロムのC末端部分の結合がすることを示している。 2)シトクロムの小鎖には1個のヒスチジン残基があり、ヘムの結合部位と考えらる。この近傍のアミノ酸配列に相当する合成ペプチドを作成し、膜と細胞質からなるスーパーオキシドアニオン産生無細胞系に加えたところ、活性が阻害されるのを見い出した。さらに検討の結果、TRNYYRAVLの組成が必要であることが明らかになった。このことはこの部位がシトクロムの活性発現に重要な働きをしていることを示している。 3)ヒト白血病由来U937細胞は刺激してもスーパーオキシドアニオンを産生しないが各種刺激剤で分化を誘導すると低レベルながらこれを産生するようになる。この分化の過程でスーパーオキシドアニオン産生系の各蛋白質がどのように発現するかを調べた。その結果、シトクロムの誘導がその鍵を握っていることを明らかにした。 4)このほか、慢性肉芽腫症の欠損遺伝子の解析、重傷熱傷患者やHIV感染患者での、血中のオプソニン活性の低下についても研究を進めた。
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