研究課題/領域番号 |
05454204
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
滝口 雅文 東京大学, 医科学研究所, 助手 (00183450)
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研究分担者 |
別宮 好文 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70199454)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1994年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1993年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | HLAクラスI抗原 / HLAクラスI結合ペプチド / 抗原提示 / TAP抗原 / 細胞障害性T細胞 / ヒトマイナ-組織適合抗原 / 抗原ペプチド / HLAクラスI分子 / TAP / アロペプチド / マイナー組織適合抗原ペプチド |
研究概要 |
1.我々はHLA-B35分子とHLA-B51分子のERから細胞表面までの輸送速度は、前者が早いのに比べて、後者は著しく遅いことを明らかにした。この違いはER内でのHLAクラスI分子とペプチドとの結合力の差によって生じる可能性があるためHLA-B^*3501分子とHLA-B^*5101分子とペプチドの結合を測定する方法を確立し、これを用いてペプチドとHLA-B^*3501分子、B^*5101分子との結合能を測定した。HLA-B^*3501およびB^*5101結合自己抗原ペプチドのアミノ酸解析より明らかになったモチーフに一致した8-merから11-merの合成ペプチドを多数作製し、その結合能を調べたところ、HLA-B^*3501結合ペプチドに比べてHLA-B^*5101結合ペプチドの結合力は著しく低いことが明らかになった。このことからHLA-B35とHLA-B51の細胞内輸送の速度の違いは、粗面小胞体内でのHLA-B35およびB51分子とペプチドの結合力の違いによって生じていると推定された。 2.HLAクラスI分子によってT細胞に提示する内因性ペプチドを明らかにするために、HLA-B51アロ反応性CTLクローンが認識するアロペプチドの分離を試みたところ、1つのCTLクローンが認識するTAP依存性のアロペプチドをHLA-B51分子から分離することができた。以前に明らかにしたヒトマイナ-組織適合抗原ペプチドの分離と合わせて、T細胞が認識する内因性ペプチドの分離方法を確立することができた。 HLA-B35をもった多数の日本人およびドイツ人の末梢血リンパ球を用いて、ヒトマイナ-組織適合抗原を認識するCTLクローンの反応を調べたところ、ほとんどの人の末梢血リンパ球を認識することが明らかになった。一方認識できなかったものは、ほとんどHLA-B35サブタイプ分子であり、特異的なペプチドは分離できることから、ヒトマイナ-組織適合抗原は多様性に富んでいないことが明らかになった。
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