研究課題/領域番号 |
05454212
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
黒沢 良和 藤田保健衛生大学, 総医研, 教授 (10109259)
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研究分担者 |
岡村 和彦 藤田保健衛生大学短期大学, 助手 (60132255)
橋本 敬一郎 藤田保健衛生大学, 総医研, 講師 (70192268)
伊藤 渉 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 助手 (50192498)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1994年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1993年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | MHCクラスI遺伝子 / コイ科魚類 / 軟骨魚 / ヒト遺伝子 / MR1遺伝子 / 進化 / MHC遺伝子 / MHCクラスI分子 / 免疫の系統発生 / PCR / 遺伝子ファミリー / 分子進化 / 組織特異性 / アロ認識 |
研究概要 |
(1)軟骨魚(コイ、ギンブナ)を用いた成果 コイとギンブナでMHCクラスI遺伝子をゲノム遺伝子について3種、cDNAクローンで3個、計6種のα1、α2、α3ドメインの全構造を決定した。これらは全てα3ドメインの一部に相当する単一のプローブで得られたものなのでα3ドメインのアミノ酸配列は70-90%の高い相同性を示す。α1とα2ドメインの配列の相同性を考慮するとそれは4種のクラスに分けられる。hybridization の結果からそれぞれのクラスに数〜10数種の遺伝子が存在する。そこでこのグループだけで30-40個の遺伝子、そして数グループが存在することを考慮すると、硬骨魚にはMHCクラス1様遺伝子が最低100個存在することになる。 (2)軟骨魚(ドチザメ)を用いた成果 軟骨魚にも数種のMHCクラスI様遺伝子が存在することが判明した。そのうちの一つは三個の細胞外ドメインを有し、そのα1及びα2のアミノ酸配列はヒトやマウスの典型的MHCクラスI分子と40-50%の高い相同性を示す。このことは軟骨魚の段階でヒトHLAに見られる典型的なペプチド結合ドメインを有する遺伝子が確立し、進化の過程で高い相同性を保持し続けていることを意味する。 (3)哺乳類(ヒト)を用いた成果 ヒトゲノムより染色体6番にコードされたHLA遺伝子以外に染色体1q25にコードされたMHCクラスIに類似の遺伝子MR1を見い出した。このMR1タンパクは典型的なMHCクラスI分子でありα1とα2ドメインのアミノ酸配列はHLAと40-50%の相同性を示す。我々はMR2遺伝子も既に単離しており 、MHCクラスI様分子としてこれまで考えられていたよりはるかに多数化多様化した分子群が存在すると考えられる。
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