研究課題/領域番号 |
05454245
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
各務 伸一 名古屋大学, 医学部, 講師 (10115545)
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研究分担者 |
奥村 明彦 名古屋大学, 医学部, 医員
吉岡 健太郎 名古屋大学, 医学部, 助手 (60201852)
相山 敏之 名古屋大学, 医学部, 医員
山田 正樹 名古屋大学, 医学部, 医員
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | C型肝炎 / C型肝炎ウイルス / 構造蛋白 / T細胞エピトープ / 末梢血リンパ球 / 合成ペプチド / インターフェロンγ産生 / HLA DR / 免疫応答 / インターフェロンガンマ産生 / HLA |
研究概要 |
最近C型肝炎患者において、細胞性免疫反応が成立してることを示唆する成績が集積している。しかし、病態との関連は充分解明されていない。そこで今回は、C型肝炎ウイルス(HCV)のなかでも免疫原性が高く、T細胞の重要な標的領域の一つとされているコア領域のGSTとの融合蛋白を作製し、慢性HCVキャリアの末梢血リンパ球のIFN-γ産生より免疫反応を検討した。また、同領域の合成ペプチドおよび末梢血T細胞クローンを作製し、T細胞エピトープを同定した。 慢性肝疾患々者の半数以上がコア蛋白に反応したが、トランスアミナーゼ値の持続的正常を示すキャリアは14%のみが反応した(P<0.05)。IFN治療によりHCVが陰性化し、治癒した患者のコア蛋白に対する反応率75%は、IFN治療が成功しなかった者の反応率31%より高かった(P<0.05)。 次に、コア蛋白に反応した25例について、コア領域の塩基配列に基いて作製した20ずつのアミノ酸から成る9個の合成ペプチドに対する末梢血リンパ球のIFN-γ産生を検討した。その結果、HLA DR4とw53を有する8例中7例がペプチドシークエンス141-160に、DR4とw52を有する6例中4例がペプチド101-120にそれぞれ反応した。また、モノクロナル抗体を用いて、本実験系の反応は、HLA DR拘束性で、反応細胞はCD4^+T細胞であることがわかった。 特定のDR抗原と特定のT細胞エピトープとの関連をより詳細に検討するために、C型肝炎患者末梢血リンパ球より、コア蛋白およびいくつかの合成ペプチドに特異的に反応するCD4^+T細胞クローンを2人の患者から樹立し、上記HLA DRとT細胞認識エピトープとの関連を確認した。今後は、合成ペプチドを更にいくつか作製し、エピトープを同定する必要がある。このような研究はC型肝炎の病態におけるCD4^+T細胞の役割を追求するのに有用であると考えられる。
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