研究課題/領域番号 |
05454271
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
葛谷 恒彦 大阪大学, 医学部, 助教授 (80150340)
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研究分担者 |
西田 昌司 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
星田 四郎 (星田 四朗) 大阪大学, 医学部, 助手 (80238732)
堀 正二 大阪大学, 医学部, 講師 (20124779)
多田 道彦 大阪大学, 医学部, 教授 (90093434)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 低酸素 / a1-アンドレナリン刺激 / 虚血耐性 / マンガンスーパーオキシドジスムターゼ / アンセチンスオリゴヌクレオチド / α1‐アドレナリン刺激 / アンチセンスオリゴヌクレオチド |
研究概要 |
本研究者らは、In vivoの動物実験モデルにおいて、非致死的な虚血負荷後24時間を経過した晩期において、心筋の虚血耐性が亢進している現象を見いだした。この際、心筋組織中の抗酸化酸素系の新たな誘導がかかる耐性獲得メカニズムである可能性を、培養心筋細胞に低酸素負荷モデルを用いて検討した。 1)新生児ラット培養心筋細胞において、低酸素負荷は負荷24時間後に心筋細胞の低酸素耐性を亢進させるとともに、心筋細胞内のミトコンドリアマンガンスーパーオキシドジスムターゼ(Mn-SOD)mRNA、蛋白質、ならびに、活性の増加をもたらした。 2)Mn-SODに対するアンチセンスオリゴヌクレチド(AODN)投与すると、Mn-SOD誘導が阻止されるとともに、低酸素耐性の獲得も認められなかった。 3)α1アンドレナリン受容体刺激を培養心筋細胞に負荷すると、低酸素負荷と同様にMn-SOD誘導とともに心筋細胞の低酸素負荷耐性が亢進した。Mn-SODに対するAODNは、かかるα1刺激の効果を消失させた。 4)低酸素負荷、α1アドレナリン刺激によるMn-SODの誘導は、C-キナーゼ阻害剤投与により抑制された。 以上より、心筋細胞は低酸素負荷・アドレナリン負荷などのストレスに対し、C-キナーゼ経路を介して内因抗酸化酵素Mn-SODのde novo合成で応答し、負荷耐性を獲得する事が明らかとなった。かかる培養細胞系における知見は、in vivoの心臓における蛋白合成による新たなストレス応答機構の存在を示唆する物と考えられる。
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