研究課題/領域番号 |
05454276
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
小川 聡 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90124940)
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研究分担者 |
赤石 誠 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90150961)
山口 佳寿博 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30129712)
三田村 秀雄 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70129675)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1993年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 宇宙 / 微小重力 / 体循環 / 冠循環 / 肺循環 / 換気・血流比分布 / EDRF / 換気血流比.分布 |
研究概要 |
head down tilt法により模擬微小重力環境を作成した。対外的に冠動脈血流を連続的に測定できる慢性犬を作成した。上記実験モデルを用いて模擬微小重力空間における冠循環調節機構を解析した。そのような環境下においても反応性充血には変化を認めず、冠予備能の減少は見られなかった。しかし、微小重力空間において、静脈還流増加に伴う左室容積拡大はわずかであったが、β受容体遮断薬投与により、左室容積増大は著明となり、冠動脈血流量も増加した。これは左室心筋酸素需要の増大を示していると思われた。アセチルコリンによる全身血圧低下反応は、1-NAMEによりついでムスカリン1受容体遮断薬により段階的に抑制されたが、アセチルコリンによる冠動脈抵抗血管の拡張反応は、1-NAMEによりわずかに抑制、Pirenzepineにて強く抑制された。このことから、冠動脈抵抗血管のムスカリン1受容体が、血管内皮を介したNOのみならず、血管拡張反応に大きく作用することが推察された。循環不全例においては、微小重力空間は血液質量の減少により、左室の駆出のための左室仕事量が減少し冠循環に良好な効果を有すると推定されるが、静脈還流の増大を将来し、左室機能低下例のように前負荷予備のない場合には悪化させる可能性がある。代償不全が存在するときには、前負荷増大に伴う心筋酸素需要増大は無視できないものであり、β遮断薬を使用している虚血性心筋症例では、微小重力空間はむしろ病態を悪化させる可能性があることが示唆された。 高加重状態の肺循環動態に及ぼす影響を解明するために以下に述べる様な基礎的検討をすすめた。1)EDRF測定法の確立、2)重力依存性肺血流分布に対する肺胞低酸素ならびに肺動脈血低酸素の影響。種々の検討の結果、本法のEDRF測定限界は0.1mcM以下であることが判明した。さらに。肺胞低換気酸素酸素、肺動脈血低酸素は重力に拮抗して血流を下肺野から上肺野へ再分布させる作用を有することが判明した。
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