研究課題/領域番号 |
05454292
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
小林 陽之助 関西医科大学, 医学部, 教授 (50034062)
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研究分担者 |
高屋 淳二 関西医科大学, 医学部, 助手 (80247923)
谷内 昇一郎 関西医科大学, 医学部, 助手 (70171832)
木下 洋 関西医科大学, 医学部, 講師 (10105778)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 慢性肉芽腫症 / 食細胞機能 / 高IgE症候群 / 肺胞マクロファージ / スーパーオキシドによる組織障害 / スーパーオキシド産生と加齢の影響 / アトピー性皮膚炎 / 気管支喘息 / 好中球機能 / 細胞間接着因子 / エンドセリン-1 / 一酸化窒素 |
研究概要 |
(1)慢性肉芽腫症(CGD)のリンパ球機能 CGDは遺伝性食細胞機能異常症の代表的な疾患であり、このため本症に関する研究は専ら食細胞の面から行なわれている。我々は本症をリンパ球サブセットの側面から検討したところ、CD4+CD29+(メモリT細胞)は正常と比較し低値のままで、この所見は本症の病態生理、さらに最近治療に用いられているIFNγの作用機序を理解する上で興味深い知見である。 (2)高IgE症候群のスルファメトキサゾル・トリメトプリム(ST)療法 本症候群は、免疫とアレルギの相互関係をみる上で興味深い疾患である。原因はまだ不明であり、本症の治療についても特異的なものはない。我々はCGDで有効性が知られているST合剤を本症候群患者の1例に投与し、臨床症状の改善・高IgE値の低下とともに、白血球機能の正常化も認めた。このような症例の蓄積が本症候群の病態解明に大きく寄与するものと期待できる。 (3)肺胞マクロファージの活性化による胎便惹起肺障害の機序 活性酸素種は様々な組織障害の原因になることが知られているが、その機序には不明な点が多い。新生児では出生時に胎便を吸引して肺に障害を起こすことがあるが(胎便吸引症候群)、モデルとしてウサギ肺胞マクロファージと新生児胎便を用いた系を確立し、スーパーオキシドが原因物質として作用している所見を得た。また、RANTES、TNF-αによる肺胞マクロファージ刺激は人参養栄湯により抑制され、アレルギ機序の解明にも役立つ系にもなりうる。 (4)ウサギ肺胞マクロファージによるスーパーオキシド産生に及ぼす加齢の影響 活性酸素種が関与する生物学的反応でスーパーオキシド産生に及ぼす加齢の影響を考慮することは重要である。各月齢のウサギの肺胞マクロファージを用いてスーパーオキシド産生を比較したところ、幼若動物でもすでにスーパーオキシド産生能が備わっていることが明らかとなった。
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