研究課題/領域番号 |
05454346
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
小川 雄之亮 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90080126)
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研究分担者 |
板倉 敬乃 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (70223071)
金子 広司 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30224596)
荒川 浩 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (90271238)
中村 利彦 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30255137)
清水 浩 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (90260843)
小山 典久 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00178394)
大浜 洋一 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (10233248)
高崎 二郎 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30197082)
江口 秀史 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (30176763)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 肺サーファクタント / 新生児 / 機能的欠如 / 胎便吸引症候群 / 出血性肺水腫 / 気道吸引液 / 洗浄療法 / 肺サーファクタントアポ蛋白A / 活性阻害 / 最小表面張力 / サーファクタントアポ蛋白A / ARDS / 呼吸窮迫症候群 / 気道洗浄 |
研究概要 |
肺サーファクタントの欠如は新生児の呼吸窮迫症候群(RDS)で代表されるが、肺サーファクタントが十分存在してもその活性が阻害物質で抑制されれば、肺サーファクタントの機能的欠如としてRDSと同様に病態を呈することが考えられる。そこでわれわれは、新生児における機能的欠如の状態を動物実験において作成するとともに、臨床例についても気道吸引液中の肺サーファクタントと血液由来のアルブミンとの比や、最少表面張力測定などの検討を通して病態の解明を行った。また、阻害物質除去による治療法のモデルとして胎便吸引症候群を取り上げ、動物実験さらには臨床試験を行って治療法の確立を試みた。 まず胎便が強い肺サーファクタント阻害作用をもつことをin vitroで明らかにした後、家兎に胎便吸引症候群モデルを作成し、肺サーファクタント液による気道洗浄効果を明らかにした。そのデータを基に、臨床例にも応用し、きわめて有効であることを示した。 ついで,現在RDSの臨床診断テストとしてわが国で広く用いられている、stable microbubble ratingについて気道吸引液を用い、血清添加による影響をpulsating bubble surfactometerによる最少表面張力(γmin)との比較で検討した。血清蛋白による阻害活性はbubble surfactometerによるγminには反映されるものの、stable microbubble ratingには十分に反映されず、機能的欠如の判定には不適であることが示された。 それに対し、出血性肺水腫例の気道吸引液の検討で、肺サーファクタントの活性中心であるdisaturated phosphatidylcholine(DSPC)とアポ蛋白A(SP-A)のアルブミンとの比は機能的欠如の程度を示しγminと逆相関すること、治療前後のVentilatory Index(VI)の比が気道吸引液と人工肺サーファクタント液との等量混液のγminと相関し、阻害活性の程度を示すこと、などの新知見が得られ、機能的欠如の概念を確立した。
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