研究課題/領域番号 |
05454354
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
後藤 満一 大阪大学, 医学部, 助教授 (50162160)
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研究分担者 |
永野 浩昭 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
中野 博史 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
金井 俊雄 大阪大学, 医学部, 助手 (50205051)
門田 守人 大阪大学, 医学部, 助教授 (00127309)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1993年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | islet allograft / islet xenograft / unresponsiveness / LFA-1 / ICAM-1 / monoclonal antibody / mouse / rat |
研究概要 |
細胞移植は糖尿病に代表される内分泌疾患、下垂体性疾患から、代謝性疾患など種々の分野での新しい治療法となりうる。本研究では、我々がこれまで注目してきた細胞移植における免疫寛容の誘導法、いわゆる“すり抜け現象"を効果的に誘導することを目的とした。具体的には再構築ラ島を形成することによって抗原提示能を減弱させる方法と、抗原提示細胞と免疫担当細胞の細胞接着を抑制する方法により免疫寛容の誘導を試みた。現在、前者ではその作成条件の設定が完了した。細胞接着の抑制効果については、同種、及び異種移植の系において、解析が可能であった。C57BL/6(H-2^b)をレシピエント、BALB/c(H-2^d)をドナーとした同種ラ島移植の系では無処置群が全例40日以内に拒絶されるのに対し、抗マウスLFA-1抗体を0.05mg、あるいは0.1mgを2日間投与することによって約半数の動物で100日以上の長期生着が得られた。移植直後の投与のみならず、無処置群でリンパ球浸潤とラ島の破壊が認められる移植後7日目に投与を開始しても、同様の生着延長効果が得られ、この接着分子を介した免疫反応が同種細胞移植における拒絶反応に重要な役割を持つことを明らかにした。一方、WSラットをドナー、C57BL/6(H-2^b)をレシピエントとした異種移植の系では、無処置群は10日前後で拒絶されたが、抗マウスLFA-1抗体0.05mg単独投与では生着延長効果は少なく、ドナーに対する抗ラットICAM-1抗体を併用投与することによって9例中6例において50日以上の長期生着が得られた。さらにin vitroの脾細胞をもちいたMLRの系において、in vivoと同様の抗体処置によってその増殖反応が抑制可能であり、ドナー細胞による直接的な抗原提示反応様式が存在すること、さらにこの免疫反応を介した細胞接着が異種細胞移植の拒絶反応において重要な役割を持つことを明らかにした。
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