研究課題/領域番号 |
05454366
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大内 清昭 東北大学, 医学部, 助教授 (20124555)
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研究分担者 |
三国 潤一 東北大学, 医学部・附属病院, 助手
福原 賢治 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20241599)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1993年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | エンドトキシン / 肝障害 / フリーラジカル / 脂質過酸化 / Kupffer細胞 / 外因性脂肪 / 敗血症 |
研究概要 |
I.in vivo実験:盲腸結紮穿刺によるラット腹膜炎モデルを用いて、敗血症時の外因性脂肪利用と肝障害について検討した。^<14>C-リノール酸標識LCTおよびMCT/LCT混合乳剤投与後の呼気中^<14>C回収率は良好であり、オートラジオグラフィーによる標識LCTの体内分布は、肺や脾に比較し肝に強い集積を認めた。HPLCを用いた肝energy chargeは有意に低下したが、レーザードップラー血流計による肝組識血流量は維持されていた。また今回購入したCL-HPLC発光検出システムを用いて測定した肝細胞PCOOHは有意の上昇を示した。 II.in vitro実験:エンドトキシン(Et)肝障害における網内系の関与を明らかにするため、ラット肝よりcollagenase潅流法にて肝細胞とKupffer細胞を分離採取し、混合培養系を確立した。Etの投与は濃度依存性に、肝細胞PCOOHの上昇と肝蛋白合成能の低下を招来したが、肝細胞単独培養では有意の変化は認められなかった。 以上より、敗血症時に肝はenergy crisisに陥っており、適切なエネルギー基質の補給による管理が極めて重要であると思われた。外因性脂肪の利用は良好であったが、肝にtrapされ網内系を賦活し、肝脂質過酸化反応を亢進させて、より高度の肝障害を惹起する可能性が示唆された。敗血症時にしばしば誘導されるEt血症において、活性化されたKupffer細胞由来のフリーラジカルが肝細胞膜障害を引き起こしていることが明らかになった。
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