研究課題/領域番号 |
05454395
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山下 純宏 金沢大学, 医学部, 教授 (90026948)
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研究分担者 |
山口 和男 金沢大学, 遺伝子実験施設, 施設長教授 (00019879)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1993年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 三重鎖DNA, / アンチジーン / 上皮成長因子受容体 / 癌遺伝子 / グリオーマ / 扁平上皮癌 / レトロウイルスベクター / 遺伝子療法 / 三重鎖DNA / triple stranded DNA / anti-gene strategy / EGFR / Sp-1 / glioma |
研究概要 |
特定遺伝子の発現を抑制する方法としてアンチセンス法やリボザイム法が従来より注目されてきたが,高濃度のヌクレオチド分子を用いることが必要となる場合がある。これに対し,DNAを標的とするアンチジーンDNAを用いた三重鎖DNA法では標的となる分子数は圧倒的に少なくなる。Epidermal growth factor receptor;EGFR(上皮成長因子受容体)遺伝子は悪性グリオーマの増殖,浸潤に関与している癌遺伝子であり、われわれはこれまでにヒトEGFR遺伝子プロモーターの調節エレメントに対する各種のアンチジーンDNAを作成し、この領域で三重鎖DNAを形成させるためのアンチジーンの配列条件や方向性、およびヒトグリオーマ培養細胞におけるEGFR遺伝子の転写阻害やその効果について検討した。 G,Tのみで構成したアンチジーンEGFR26-3よりも、Cが6塩基入っているアンチジーンEGFR26-2の方が三重鎖DNAの形成効率は高く、標的領域によっては従来のGおよびTのみの構成が必ずしも至適の条件とはならないと考えられた。アンチジーンEGFR26-2により濃度依存性に三重鎖DNAの形成が示唆され、円二色計においても強い不斉構造が示唆された。ヒトグリオーマ培養細胞U87MGおよびヒト扁平上皮癌A431では5μMのホスホロチオエ-ト化アンチジーンによりc-erbBのmRNAの抑制効果が認められた。2μMのアンチジーン投与6日後におけるU87MGの細胞増殖は対照と比較して41.8%(p<0.001)までに阻害された。さらにアンチジーンRNA法の効果を証明し、今後レトロウイルスベクターを用いてヌードマウスにおける効果を検討するため、EGFRアンチジーンを発現するレトロウイルスベクターを構築し、転写阻害に必要なタイタ-やウイルスの投与時期などの条件について検討中である。 三重鎖DNAの構造や形成機構の解明が未だ不充分な現状では、アンチジーンの設計にあたっては種々のG含量や配向の方向性について検討する必要がある。低濃度のアンチジーンによってc-erbBの発現抑制が可能であったが、さらに他の遺伝子での検討や,より効率の高い遺伝子導入方法との組み合わせによって遺伝子療法への応用が期待される。
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