研究課題/領域番号 |
05454399
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大本 堯史 (大本 尭史) 岡山大学, 医学部, 教授 (60032900)
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研究分担者 |
伊達 勲 岡山大学, 医学部・付属病院, 助手 (70236785)
古田 知久 岡山大学, 医学部・付属病院, 講師 (30181457)
浅利 正二 岡山大学, 医学部, 助教授 (40175857)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 遺伝子導入 / 神経移植 / DNA / パーキンソン病 / β-galactosidase |
研究概要 |
パーキンソン病の遺伝子治療の基礎的研究では、Plasmid DNA-Liposome complexの持続的注入法を検討した。E.coli β-galactosidase遺伝子を組み込んだプラスミドベクターpRSVβ-galと合成ポリカチオン脂質であるトランスフェクタムの複合体を形成させ、ラットの右線条件内に持続的に注入した。その結果、注入DNA量が多いほど、発現効率が高くなる傾向がみられ、注入期間は1週間のものが最も効率良く発現された。DNA量10から50μgの範囲では明らかな組織障害はみとめらなかった。さらに、ドーパミン系へと応用をすすめ、特にhuman tyrosine hydroxylase遺伝子を組み込んだプラスミドベクターとトランスフェクタムの複合体を形成させ、ラットパーキンソン病モデルの線条体内に持続的に注入することにより、その行動学的効果を検討している。 末梢神経を切断すると、その遠位端には標的組織から軸索を逆行性に流れてきたNGFが蓄積する。その濃度は切断24時間後には正常の20倍近くに増加した。前切断した末梢神経の遠位端と副腎髄質クロマフイン細胞をコグラフトすることにより、移植クロマフイン細胞の生着率が向上し、宿主の内因性ドーパミン系の回復がより促進されることが明らかとなった。これは、末梢神経遠位端よりNGFが供給されることによると考えられた。また、この効果は移植後1年たった時点でも認められた。ドナーの年齢要因については、若年のドナーを用いた方が老年のドナーを用いた場合に比べて、コグラフトの効果はより顕著であった。宿主の年齢要因については、若年の宿主の方が老年の宿主に比べて内因性のドーパミン系の回復がより顕著であった。
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