研究分担者 |
原 寛美 信州大学, 医療技術短期大学部, 非常勤講師
高橋 紳一 信州大学, 医学部・附属病院, 助手 (90188011)
木村 貞治 信州大学, 医療技術短期大学部, 講師 (70252111)
藤原 孝之 信州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40181416)
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研究概要 |
1.脳卒中重度片麻痺患者12名に対し,神経症状,意識レベル,最高血圧,座位・起立による血圧変動,運動禁忌の心疾患,訓練開始後の心拍数について一定の基準により早期立ち上がり訓練を実施した.急性期に行う20〜30回の連続起立運動負荷の場合には,血圧は軽度に上昇し,心拍数は約50%増加,酸素摂取量により計測した相対エネルギー消費量は3〜4METsであった.そして,心拍数とMETsに関して相関がみられるものの,発症早期ほど両者が解離し,運動効率の低下と脱調整が疑われた. 2.老人保健施設入所者16名(平均年齢82.3歳)を対象に起立・着席運動負荷を加え,酸素摂取量,心拍数,血圧の経時的変化を検討した. 1)運動負荷様式について.(1)椅子座面の高さは下腿長+その15%が適切であり,それ以下では膝痛を生じ,それ以上では運動負荷が過小になる傾向があった.(2)起立・着席運動の頻度は毎分12回程度が適切であり,それ以上の頻度には追従できないものが増加した.また,この様式の運動負荷を5分以上加えることが可能であった. 2)酸素摂取量と心拍数について.(1)前述の運動負荷による酸素摂取量の最高値の平均は14.7±3.3ml/min/kgであった.また,最高心拍数の平均は112.5±8.1拍/minであり,予測最大心拍数に対する割合は72.1±5.3拍/minであった.(2)VE/VO_2の上昇する点の酸素摂取量をATとすると,ATが決定できたものの平均は13.0±2.7ml/min/kgであった.
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