研究課題/領域番号 |
05454445
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
豊田 長康 三重大学, 医学部, 教授 (40126983)
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研究分担者 |
田畑 務 (田畑 努) 三重大学, 医学部, 助手 (40252358)
簑浦 博之 (箕浦 博之) 三重大学, 医学部, 助手 (70242964)
伊東 雅純 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (00159914)
浜口 元昭 三重大学, 医学部・附属病院, 助手 (60242955)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | 多嚢胞卵巣症候群 / インスリン抵抗性 / 妊娠 / 排卵 / PCO / 高インスリン血症 / インスリン受容体 / 耐糖能障害 / 変異 |
研究概要 |
本研究では、多嚢胞性卵巣症候群の病態の一端を、インスリン抵抗性の面から解明する目的で開始した。まず、中等度の高インスリン血症と男性ホルモン高値を呈する多嚢胞卵巣症候群の症例において、リンパ球からDNAを抽出し、インスリン受容体の遺伝子配列を検討した。しかしながら、それらの症例においては、残念ながらインスリン受容体遺伝子のDNA配列に異常は認められなかった。したがって、これらの症例におけるインスリン抵抗性は受容体以降のpostreceptor levelの異常であると考えられた。postreceptor levelのどこに異常があるかどうかについては、今回の検討では明らかにできず、インスリン受容体面からのアプローチには行き詰まりを来した。インスリン抵抗性、性ホルモン、無排卵の関係を追求していくためには、それぞれの機序について現在の知識よりも基礎的な検討が必要と考えられ、性ホルモンとインスリン抵抗性の関係、および、より基礎的な排卵の分子的機序について検討を行った。性ホルモンとインスリン抵抗性の関係については、まず性ステロイドホルモンが高値となる妊娠時において、インスリン抵抗性の分子的機序を明らかにすることを試みた。すなわち妊娠時のラットにおいて、インスリン感受性組織におけるGLUT4蛋白およびmRNAの発現について検討し、それらが妊娠末期に低下する事ことを見出した。また、排卵過程の分子的な機序については、排卵周辺期におけるTPA遺伝子の発現の時間的変化について検討し、排卵におけるTPA遺伝子発現がダイナミックに変化することを見出し、その排卵過程の関与について興味ある知見を得た。今後、多嚢胞性卵巣症候群のインスリン抵抗性の機序を解明するために、今回得られた知見ををとに、性ステロイドホルモン、インスリン抵抗性、無排卵における相互関係の解明をさらに追求していきたいと考える。
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