配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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研究概要 |
動物モデルによる癌性腹水に対する免疫療法の治療実験から、以下の事実が明らかにされた。抗原性の強いBRM(OK432,LC9018,BCG-CWS,等)を少量皮内に投与して全身を感作(priming)し、その後に大量に局所に投与することにより、特異的抗腫瘍免疫を誘導することが可能である。この際、primingにより、BRM-reactive-Th活性が誘導され、大量投与時、局所でBRM-reactive-Thと腫瘍特異的effector(CTL,抗体産生細胞)とで、細胞間相互作用が惹起され、結果的にin vivo抗腫瘍免疫が誘導されることが明らかにされた。従って、primingの意義は大きく、primingすることなく、局所投与しても、有効な免疫応答は得られなかった。 これに基づいて、「進行卵巣癌患者の癌性腹水に対する免疫療法」の臨床実験を旋行した。 115例がrandomisedされた。OK432はday 1,8に0.2KE皮内投与,day 10に10KE腹腔内投与された。priming群59例の腹水への効果は,CR(完全消失)29例,PR(50%以上の消失)18例で奏功率は79.7%であった。一方priming無しで,腹腔内に10KE投与した群56例は,CR11例,PR16例で奏効率は48.2%であった。両者には奏効率に於いて、有意差を認めた(p<0.01)。免疫療法後は化学療法及び手術を施行した。生存期間中央値は、priming(+)群36ヶ月、(-)群19ヶ月(p=0.001)であった。well-controlled randomised studyにより,primingの有用性が確認された。本法の適用により、従来保存療法に終わっていた症例に対し,根治治療が高率に可能となった。
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