研究課題/領域番号 |
05454477
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
金井 淳 順天堂大学, 医学部, 教授 (00053059)
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研究分担者 |
佐久間 仁 順天堂大学, 医学部, 助手 (60235207)
藤木 慶子 順天堂大学, 医学部, 講師
堀田 喜裕 順天堂大学, 医学部, 講師 (90173608)
中安 清夫 順天堂大学, 医学部, 助教授 (10124976)
矢島 寿広 順天堂大学, 医学部, 助手 (50230199)
佐渡 一成 順天堂大学, 医学部, 助手 (70205988)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 角膜ジストロフィ / 遺伝子 / プレアルブミン / ウサギ / 角膜内皮 / cDNA / フェリチン / FK-506結合タンパク質 / 膠様滴状角膜変性症 / 格子状角膜変性症 / プレアルブミン遺伝子 / SSCP / cDNAライブラリー / プラスマイナススクリーニング / 家兎角膜内皮細胞 / NADH-ユビキノン酸化還元酵素 |
研究概要 |
1.角膜ジストロフィの候補遺伝子の検討 膠様滴状角膜ジストロフィ、格子状角膜ジストロフィ、顆粒状角膜ジストロフィ、斑状角膜ジストロフィ患者の白血球からDNAを抽出し、プレアルブミン遺伝子の各エクソンをPCR法で増幅し、SSCP法を用いて変異の有無を検討したが異常を認めなかった。 2.家兎角膜に発現しているcDNAのクローニング 岡山大学分子医化学教室より供与された家兎角膜内皮cDNAライブラリーを用い、クローン1000個について、角膜に多く発現し、虹彩に少ないクローンを20個得た。今のところ、既知のcDNAとしては、ミトコンドリアのNADH-ユビキノン酸化還元酵素のB22サブユニット、フェリチン、FK506/ラパマイシン結合タンパク25(以下FKBP25)、トロンボスポンジン2が得られた。また未知のクローンが5種類得られた。FKBP25のcDNAは、塩基配列から開始コドンを除く全てのコード領域と、ポリA末端までの非翻訳領域を含んでいた。また、核移行シグナルの塩基配列を確認した。RT-PCR法による発現の検討から、FKBP25は角膜をはじめ他の臓器にも存在していることが確認され、また角膜ではmRNAが少ないにも関わらず、FKBP25や、FKBP12は他の臓器よりやや多く発現しており、角膜において何らかの重要な働きをしていると考えられた。FKBP12は最近、骨格筋においてCa2+チャンネルとの関わりを指摘されている。Caイオンのない溶液中に角膜を入れると角膜内皮細胞層のバリアー機能に障害を起こし非可逆的に膨張することが知られている。FKBP12や、FKBP25は、角膜内皮のポンプ作用において重要な働きをしているかもしれない。今回得られたクローン23が、角膜ジストロフィの候補遺伝子となるかは今後の検討が必要であるが、FKBPのmRNAの角膜における発現等の新しい知見は、角膜内皮の機能の研究のみならず、安全な薬剤の開発にも役立つと考えられる。
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