研究課題/領域番号 |
05454484
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児外科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
浜田 吉則 関西医科大学, 医学部, 講師 (00172982)
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研究分担者 |
辻 正純 関西医科大学, 医学部, 助手 (10247926)
古形 宗久 関西医科大学, 医学部, 助手 (90211234)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 小腸移植 / 増殖因子 / EGF / グルコース吸収 / SGLT1 / ラット小腸移植 / 粘膜増殖因子 / 異系小腸移植 / 短小腸 / ラット / 小腸粘膜増殖因子 / 栄養学的効果 / epidermal growth factor / グルタミン |
研究概要 |
基礎的な小腸移植実験にはラットが用いられることが多い。その理由は取り扱いが比較的容易であることと、系が明らかであることが挙げられるが、反面その小ささのためモデル作成のためには手術手技の習熟にかなりの時間を必要とする。我々も今回の研究に当たりモデル作成手技の習熟に時間がかかり、当初の研究計画の部分的な変更を余儀なくされた。しかし、最終的にラット小腸移植手技は一応の完成を見、graftからの糖および水分吸収に際し、Epidermal growth factor(EGF)が及ぼす効果について知見を得ることができたので報告する。 小腸移植において拒絶は現存する重大な問題である。Graftを可能な限り短縮することは拒絶の面から見れば有利であるが、栄養の吸収面から見れば不利である。以前からEFGは小腸大量切除などの被侵襲消化管に対し、腸適応の促進効果があることが報告されていた。そこで今回我々はEGFの腸適応促進効果が部分移植小腸片における吸収能に対しても促進効果を持つかどうかを明らかにするための研究を行った。 レシピエントラット(Lewis)の遠位小腸80%を切除した後、切除部位にグラフトを置換しレシピエントの小腸と連続させた。術後EGF(30μg/kg/day)または生食を3日間腹腔内に投与した。7日後、ラットを再開腹し組織学的検討と機能的検討のための吸収試験、およびsodium glucose cotransporter 1(SGLT1)誘導について評価した。 EGFを投与したラットでは絨毛高、陰窩細胞増殖、糖および水分吸収、SGLT1誘導で有意な増加を認めた。しかし術後の体重変化、陰窩長では明らかな差は認められなかった。 これらの結果から、EGFは移植小腸片に対して組織学的にも機能的にも腸適応を増進させることが明らかとなった。そしてこのことはEGFの臨床応用の可能性を示唆するものであると考えられた。
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