研究課題/領域番号 |
05454490
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
北野 繁雄 明海大学, 歯学部, 教授 (30049374)
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研究分担者 |
菊地 寛高 (菊池 寛高) 明海大学, 歯学部, 助手 (70234193)
天野 滋 明海大学, 歯学部, 講師 (90167958)
花澤 重正 明海大学, 歯学部, 助教授 (60060258)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | P.gingivalis / 線毛 / 骨吸収作用 / 炎症 / ワクチン / 歯周疾患 / P..gingivalis / サイトカイン |
研究概要 |
私どもはすでにP.gingivalis線毛が歯肉繊維芽細胞やマクロファージによるInterleukin-1、Tumor necrosis factor-αなどの炎症性サイトカインの産生を誘導することを明らかにしている。これらサイトカインは強い骨吸収活性を有することから、本線毛がこれらサイトカインの産生を介して骨吸収活性を誘導することが考えられた。また最近、興味あることに本線毛免疫ラットを用いた研究より、P.gingivalisで誘導される歯槽骨の破壊が有意に防御できるということが示された。これらの知見は本菌線毛が成人型歯周疾患の病態である歯肉の炎症ならびに歯槽骨の吸収に深く関与していることを強く示唆する。ゆえに、本研究では本線毛の骨吸収刺激作用、さらに本線毛抗体がその刺激作用を抑制することができるのかについて検討した。これらの研究は本線毛が本疾患のワクチンとして将来応用できるか否かについて検討するうえで意義がある。 その結果、以下に示すようにいくつかの新たな知見を得た。 1)マウス頭蓋冠骨細胞系を用いてP.gingivalis線毛の破骨細胞分化作用と骨吸収作用を調べた所、明らかなその分化作用と骨吸収刺激作用を示した。 2)その刺激作用は本線毛により誘導産生されたInterleukin-1に強く依存した。 3)本線毛による破骨細胞の分化作用と骨吸収刺激作用は本線毛に対するpolyclonal並びにmonoclonal antibodyによりほぼ完全に抑制された。 本研究の結果は成人型歯周疾患の本線毛のワクチンに関する応用に向けての可能性を示唆した。
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