研究課題/領域番号 |
05454494
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
|
研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
吉村 文信 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50001962)
|
研究分担者 |
西方 真 北海道大学, 歯学部, 教務職員 (00150243)
池田 健 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (80241131)
尾関 正美 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (80090124)
小佐野 悦雄 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (80110998)
日比 栄子 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (50097606)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
|
キーワード | Porphyromonas gingivalis / 付着因子 / 血球凝集素 / 線毛 / 線毛遺伝子 / 発現蛋白質 / トランスポゾン / 欠損変異株 / Porphyromonas qinqivalis / 欠損変異体 / 線毛関連遺伝子 / 遺伝子の塩基配列 |
研究概要 |
成人の歯周病は、特定の嫌気性菌によって引き起こされていると考えられている。そのなかでも成人の歯周病の最も有力な原因菌としてPorphyromonas gingivalisが特に注目されている。本菌のヒト口腔への定着を阻止する選択的な手段を開発することは本症の予防につながると考えられている。本菌がヒトの口腔上皮細胞に付着・定着する初期段階に重要な役割を果たすと考えられている付着因子には少なくとも線毛と血球凝集素が存在する。さらに意義は確定していないが、菌体の表層に特異な蛋白質抗原を持っている。今回の研究の主たる目的は、これら付着性病原因子の分子生物学的な研究によって歯周病の予防に役立てることにある。線毛の形態形成に必要な遺伝子をすべて同定・解析する目標で、線毛の主要構成蛋白質を支配する遺伝子(fimA)の上流・下流域をクローン化し、その領域に存在する遺伝子を解析した。特にfimAの下流域の塩素配列を分析し、ここに4つの遺伝子(ORF)が存在することを明らかにし、その遺伝子産物を同定した。そのなかの2つの遺伝子産物(ORF2,50-kDaとORF3,80-kDa)は線毛を構成する微量な成分であると考えられる結果が得られている。さらに自殺ベクターをORF3の遺伝子内に挿入し、遺伝子を分断して、本遺伝子に変異を導入した。この変異株の線毛形態形成について詳しく検討している。本菌の血球凝集素はプロテアーゼ活性を持ったユニークなものである。この遺伝子のクローン化を行い、一次構造の決定を進めている。さらに不可逆的に活性部位に結合する標識阻害剤([^3H]ALCK)をつかって、精製した血球凝集素の活性部位のアミノ酸配列を分析し決定した。この結果は、システイン・プロテアーゼであるクロストリパインの活性部位と類似性があり、すでに決定されたプロテアーゼ遺伝子の塩基配列から推定される一次構造のなかにこの配列があり、配列の類似性から酵素の活性部位と推定されている配列と完全に一致した。主要な外膜蛋白質(75K蛋白質)の遺伝子をクローン化し、構造遺伝子の塩基配列の決定を進めると共に本遺伝子を分断した変異株を作製した。
|