研究課題/領域番号 |
05454499
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大谷 啓一 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10126211)
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研究分担者 |
澄川 万紀 東京医科歯科大学, 歯学部, 教務職員 (10216492)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 骨 / 破骨細胞 / 遺伝子発現 / in situ hybridization / 細胞骨格 / golgi-lysosomeシステム / 共焦点レーザー顕微鏡 / 骨吸収 / golgi-lysosome系システム / 共焦点レーザースキャン顕微鏡 |
研究概要 |
薬物による歯槽骨吸収の制御とその骨吸収制御のメカニズム細胞レベルにて解明すべく以下の研究を行った。低Ca食飼育ラットによる骨吸収の実験モデルを用いて、骨吸収が亢進した際の骨系細胞における骨基質蛋白の遺伝子発現をin situ hybridizationにより検索し、骨吸収の進行と骨形成の関連の解明を試みたところ、コラーゲン、osteopontin,osteocalcin,bone sialoproteinなどの骨基質蛋白の発現は骨芽細胞に観察され、その発現は対照群に比べて低Ca食群で強く認められた。したがって低Ca食飼育により起きる骨吸収子昂進時に骨のturn overの上昇が起きることを示された。またサリチル酸系薬物を代表とする非ステロイド性抗炎症薬の破骨細胞の増殖、分化におよぼす作用を解析したところ、これら薬物は破骨細胞様細胞の形成を抑制することが明らかになり、非ステロイド性抗炎症薬の有する骨吸収抑制作用のメカニズムの一端は破骨細胞に対する作用であることが示された。マウス骨髄から単離した破骨細胞の培養系を用い、これら細胞のGolgi装置、ライソゾーム顆粒、ERなどを蛍光色素により染色しその変化を共焦点レーザースキャン顕微鏡を用い経時的に観察しところ、破骨細胞内のGolgi-ライソゾーム系の動態を生きた細胞で解析できる可能性が示された。以上の研究により、薬物による歯槽骨吸収機能の制御とその発現メカニズムの一部が明らかになり、この成果をもとに歯槽骨吸収に対する有効な薬物開発の可能性が示された。
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