研究課題/領域番号 |
05454505
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
加藤 有三 長崎大学, 歯学部, 教授 (20014128)
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研究分担者 |
尾崎 美穂 長崎大学, 歯学部, 教務職員 (50191341)
小林 泰浩 長崎大学, 歯学部, 助手 (20264252)
西下 一久 長崎大学, 歯学部, 助手 (20237697)
俣木 史朗 (俣木 志朗) 長崎大学, 歯学部, 助教授 (80157221)
高木 浩司 長崎大学, 歯学部, 助手 (40244074)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | ラット / オステオカルシン / イオン化カルシウム / 低カルシウム血症 / エーテル麻酔 / 血清中イオン化Ca / 血漿中イオン化Ca / ストレス |
研究概要 |
生体内では3つのホルモン、即ち、副甲状腺ホルモン、カルチトニン、活性型ビタミンD_3が、お互いに関連性を保ちながら、体液中のカルシウムレベルをほぼ一定に維持している。更にその他の生体由来の産物が、病態生理学的な様々な条件下で、体液のカルシウムバランスに影響する事が知られるようになった。これらの物質の中には、癌に由来する高カルシウム血症の治療の目的で、既に臨床応用されたり、動物実験段階の物もある。またいくつかの中枢神経抑制薬の中にも低カルシウム血症を発現する物があり、麻酔薬の一部もそれに含まれる。アスピリンは最も広く用いられている鎮痛抗炎症薬であるが、我々は、様々な病態生理学的条件下で(絶食、甲状腺副甲状腺摘出、副腎摘出など)アスピリン由来の低カルシウム血症の発現機序を追求してきた。その結果、この現象は腸管からのカルシウム吸収の抑制によるのではなく、破骨細胞の骨吸収活性の抑制か、bone-lining cellの機能不全によると考えるに至った。オステオカルシン(OC)は骨芽細胞が産生する、骨に特異的な骨基質タンパク質である。我々は、血液中のOCとOCの断片を免疫生化学的に測定する術式を確立した。同時にラットのイオン化カルシウムを測定する目的で、眼窩静脈叢から採血する方法が最も有効である事を確認し、従来から測定の困難さを伴うイオン化カルシウムの測定にいたる一連の術式を確立できた。この段階で我々が日常的に行っているエーテル麻酔が、麻酔深度によってイオン化カルシウムレベルに影響を及ぼす事を知り、以後の研究には、十分にこの点への対策が必要であると考えられた。本研究によって我々は多くの知見を得、また将来に有効な術式の幾つかを確立する事が出来た。しかし、骨代謝におけるOCの役割を知るには、更に多くの研究が必要であると思われる。
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