研究課題/領域番号 |
05454542
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
島田 桂吉 神戸大学, 医学部, 教授 (70010204)
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研究分担者 |
井口 新 神戸大学, 医学部・付属病院, 医員
高橋 伸彰 神戸大学, 医学部・付属病院, 医員
寺延 治 神戸大学, 医学部・付属病院, 講師 (40127379)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | ヒドロキシンアパタイト(HAP) / 骨伝導性 / 多核型顆粒 / 連続気孔 / 培養実験 / 骨親和性 / MC3T3-E1 / Mg / MAP顆粒 / 骨伝導能 / 骨原性細胞 / MC3T3-E1細胞 / 培養 / トリチウムチミジン / HAP顆粒 / 化学組成 / 家兎脛骨 / 1200℃ |
研究概要 |
湿式法で合成、1200℃で焼成、種々の条件で作製した顆粒ヒドロキシンアパタイト(以下HAP)を用い、その化学組成や形状の与える影響について検討した結果、HAPの形状は骨伝導性と密接な関係のあることが明らかになった。すなわち、化学量論比に近いCa/P比であれば、数十μm以上の網状に連続する気孔を有する多核型顆粒が最も良好な骨伝導性を示した。 これらの条件を有するHAPをL929細胞を用いて培養実験を行ったところ、ほぼ満足する細胞親和性が得られた。 また、HAPの溶出性状が骨伝導能に与える影響を調べる目的で各HAPの溶出試験を行った結果、HAPにおけるCa、Pの溶出は、気孔などの形状、組成、科学物相などの要因が関係することが明らかになったが、HAPの骨伝導性とは必ずしも相関を示さなかった、さらに、HAPは、湿式法で合成した場合、TCPが生成され易いが、Mgが固溶すると1200℃でもβ型が安定して存在することが明らかになった。この現象は、生体におけるHAP-骨複合体の安定性に影響を与える可能性を示すものであった。 このMgの影響ならびにHAPの骨組織親和性を検討する目的で、マウス新生仔頭蓋冠由来の骨芽細胞様細胞MC3T3-E1を用いて、培養実験を行った。その結果、培養液中にHAP顆粒を浸漬させることにより、MC3T3-E1細胞の増殖能を促進させたことから、HAPは骨原性細胞に対してその活性に有利に作用することが示唆された。また、HAP中に含まれる少量のMgは、これら細胞の活性を阻害するのではなく、むしろ促進的に作用するものと考えられた。
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