研究課題/領域番号 |
05454567
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大泉 康 東北大学, 薬学部, 教授 (00006355)
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研究分担者 |
柳沼 登志子 東北大学, 薬学部, 教務職員 (00250803)
松岡 節 東北大学, 薬学部, 教務職員 (40238986)
古川 賢一 東北大学, 薬学部, 助手 (20165468)
中畑 則道 東北大学, 薬学部, 助教授 (60045804)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | カルシウム / チャンネル / マリントキシン / 血小板 / アストロサイトーマ / マイトトキシン / ズ-ザンテラトキシン-A / ユ-ジストミン / チャネル / トキシン / ズ-ザンテラトキシンA / ホスホリパーゼA_2 / トロンボキサンA_2 / MAPキナーゼ / メチルベッド / ズ-サンテラトキシンA / ホスホリパーゼC / 血管平滑筋 / Na / K-ATPase |
研究概要 |
著者らは、毒性の最も強い海洋毒マイトトキシン(MTX)が興奮性細胞において電位非依存性カルシウムチャンネルを活性化することを世界に先がけて明らかにした。本研究では、非興奮性細胞であるウサギ血小板およびヒトアストロサイトーマ細胞を用いて、MTXの作用をさらに詳細に検討した。MTXは、外液カルシウム依存的な非血小板凝集作用を示すが、この作用は電位非依存性カルシウムの活性化を介すること、ホスホリパーゼC (PLC)の活性化と関連を有することを明らかにした。また、アストロサイトーマにおいてもMTXはPLCを活性化するが、この作用にはチロシンキナーゼが関与しており、細胞内へのカルシウム流入と異なる重要な機構が介在していることが明らかとなった。これらの結果は、非興奮性細胞においてもMTXの結合部位が存在することを示しており、その分子的実態の解明が望まれる。渦鞭毛藻の新規有毒成分ズ-ザンテラトキシン(ZT-A)は、外液カルシウム依存性の血小板凝集作用を示す点はMTXと類似している。しかし、ZT-Aがアラキドン酸カスケードを活性化してTXA_2の生成を促進させることにより、凝集を起こす点は、MTXと大きく異なっている。これらのZT-Aの作用を分子レベルで詳細に解析を行なったところ、ZT-Aによりmitogen-activated protein kinese (MAPK)が活性化され、42kDaの蛋白質がリン酸化されてホスホリパーゼA_2の活性化、TXA_2の遊離の促進が起こることが明らかとなった。ZT-Aはイオン動態の制御機構を解明するtoolとして有用であると思われる。 ホヤの成分ユ-ジストミン類は、筋小胞体からカルシウム遊離を引き起こすが、これらの化合物の構造活性相関を明らかにした。さらにその結合部位の生化学的性質を検討し、これらの化合物が、カルシウム動態の研究に有用な試薬であることを明らかにした。
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