研究課題/領域番号 |
05454575
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
佐藤 哲男 千葉大学, 薬学部, 教授 (60092061)
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研究分担者 |
大森 栄 千葉大学, 医学部・付属病院薬剤部, 助教授 (70169069)
細川 正清 千葉大学, 薬学部, 助手 (70181500)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | エステラーゼ / カルボキシルエステラーゼ / CYP / グルタチオンS-トランスフェラーゼ / 薬物代謝酵素 / 遺伝子導入 / 発現 / 培養細胞 / P450 / グルタチオン S-トランスフェラーゼ |
研究概要 |
合成薬物や活性天然物の代謝活性化や解毒の過程は、多種類の酵素が関与し、その多くは他段階反応で進行する。この領域の研究において、今日まで多種の酵素を一つの細胞に導入した例や、それを用いた機能発現の報告は極めて少ない。これらの現状を踏まえて、本研究では複数の異なる種類の薬物代謝酵素の遺伝子を哺乳動物細胞に導入・発現させることにより、各種酵素の異物代謝における機能的役割の解明を試みた。最初に、薬物代謝酵素遺伝子を細胞に導入・発現させるために、エステラーゼ、グルタチオンS-トランスフェラーゼ、およびP450のcDNAクローニングを行った。ラット、マウス、サルおよびヒト肝よりRNAを抽出しmRNAを精製した後にcDNAを合成し、λgt 1l、λgt 10 または λZapの発現ベクターを用いてライブラリーを作成した。cDNAライブラリーのスクリーニングはそれぞれの酵素の特異抗体をプローブに用いて行ない、陽性クローンについての塩基配列をジデオキシ法を用いて決定し、比較検討した。マウス、ラット肝よりエステラーゼ、サル肝よりP450、ヒト肝よりエステラーゼおよびグルタチオンS-トランスフェラーゼと薬物代謝酵素として6種の新規cDNAのクローニングに成功した。得られたcDNAの発現の実験を試みたところ、エステラーゼの哺乳動物細胞での発現に成功した。すなわち、ラット肝エステラーゼRL1およびRH1,マウス肝MH1のcDNAを哺乳動物の発現ベクターであるpCR3に組み込み、哺乳動物培養細胞であるCOS7細胞に遺伝子を導入したところ、それぞれのアイソザイムに特異的な活性を維持したまま発現することに成功した。このように、薬物代謝酵素の機能を維持したままin vitro系で再現することにより、複雑な生体内での機能を限りなくin vivoに近いモデル系で解明することが可能になり、新薬の開発における薬効の判定や、毒性発現機構の解明に際しての新たな試験系として資するところが多い
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