研究課題/領域番号 |
05454594
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 正成 筑波大学, 体育科学系, 教授 (90015842)
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研究分担者 |
徳山 薫平 筑波大学, 体育科学系, 講師 (00207565)
斎藤 慎一 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (80114081)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ウエイトサイクリング / 骨代謝 / カルシウム出納 / 運動 |
研究概要 |
肥満者や肥満を予防したい者が、減食して体重を減量しては、再び自由に食べて体重を増量することを「ウエイトサイクリング」と言う。疫学的調査によれば、ウエイトサイクリングは心臓血管系の疾患を増やし、また高血圧を誘起することが指摘されている。ウエイトサイクリングではミネラルや蛋白質などの摂取量の制限が繰り返され、また、それに伴ってホルモンバランスも変動するため、骨代謝も大きな影響を受ける可能性がある。そこで本研究では、ウエイトサイクリングが骨代謝におよぼす影響について、成長が終了し、骨代謝が安定した高齢ラットを用いてウエイトサイクリングが骨代謝に及ぼす影響を検討した。 5ヶ月齢のSD系雄ラット20匹を1カ月間予備飼育した後にウエイトサイクリング群とコントロール群に分け、ウエイトサイクリング群には2週間の減食と8週間の回復期からなるウエイトサイクリングを3回負荷した。減食期に与える食餌量は、各減量期前の平均摂食量の50%に設定し、増量期は自由摂食とした。尿中カルシウム濃度および湿式灰化した糞中のカルシウム含量はプラズマ発光分析機で測定した。 尿中カルシウム排泄量と糞中カルシウム排泄量は、コントロール群に比べて、ウエイトサイクリング群では減食期に大きく減少し、その程度は食餌摂取量の制限に伴うカルシウム摂取量の減少(50%)よりも大きく、体内カルシウム量の減少をくい止める作用が働いていることが示唆された。回復期には尿中カルシウム排泄量と糞中カルシウム排泄量はコントロール群とほぼ同程度の値を示した。減食時にはカルシウム出納は負となり、回復期にはカルシウム出納は正となって、全実験期間を通してみると両群には統計的な差がなかった。また実験終了時点での大腿骨重量にも有意差がなく、ウエイトサイクリングに伴うカルシウム摂取量の減少は骨塩量には大きな影響を及ぼさないことが示唆された。
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