研究課題/領域番号 |
05454614
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
國井 秀伸 島根大学, 汽水域研究センター, 助教授 (70161651)
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研究分担者 |
すぎ村 喜則 (杉村 喜則) 鳥取大学, 生物資源科学部, 講師 (50032644)
高安 克己 鳥取大学, 汽水域研究センター, 教授 (00127490)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 景観 / 生物多様性 / 水質浄化 / ヨシ帯 / 水生植物 / 底生生物 / 河川 / 宍道湖 |
研究概要 |
本研究は、景観と水質、あるいは景観と多様性との相互関係を中心に、人工護岸帯と自然沿岸帯における景観、水質浄化機能、生物多様性の違いを比較し、自然景観をを生かした浄化システムの可能性について論じることを目的として行われた。 その結果調査地のひとつである宍道湖におけるヨシ帯の役割として、底生生物の多様性を高めることがおおよそ確かめられた。ただし、場所によってはヨシ帯の内部に比べて外部の方が多様性が高かった事例もあった。このことから、ヨシが直接的に底生生物の多様性を高めるのではなく、ヨシが粒度組成などの底質に影響を与え、その結果、間接的に底生生物の多様性が高まるのであろうと予想された。水生植物の多様性に関しては、過去10年間の水草の置換率が種によって異なることが45ケ所のため池における調査により確かめられたが、種の豊富さと池の面積には関連が見出されなかった。各池での水草の置換率は平均35.8%という高い値であったが、調査した全池(いわゆるメタポピュレーション)では8.1%であった。これはため池での水草の保全を考えるうえで示唆に富む。さらに、追加調査として、塩性湿地植物と汽水産の水草の調査も行い、宍道湖・中海周辺で、リュウノヒゲモ、コアマモ、イトクズモ、カワツルモといった、汽水を主な生育地とする水草4種を確認した。本州で見られる汽水産の水草は6種と考えられるので、この水域が汽水産の水草にとってよい環境を与えていることが示唆された。また、塩性湿地植物についても、絶滅危惧種のオオクグなど、4種が確認された。
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