配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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研究概要 |
1。転写因子Rel/NFκBの活性化機構 Rel/NFκBの活性化はその抑制因子IκBαのリン酸化及び分解によって誘導される。TNFαにより内在性IκBαの分解が誘導されることが報告されているHela細胞を用いて種々のIκBα変異体のTNFa刺激依存性分解を免疫沈降或いはwestern blottingにより解析した。C末端側のPEST配列の必要性が他のグループにより報告されていたので数種の変異体を構築し検討したところ、PEST配列は必要でなく、分子中央のアンキリンリピートが必須であることを明らかにし、アンキリンリピートの新たな役割を提唱した。 2。細胞膜受容体からRel/IκB複合体へのシグナル 研究期間中に、TNF,IL-1受容体のみならずB細胞抗原であるCD40からのシグナルによりRel/NFκBが活性化されることを見い出した。そこで、CD40からRel/IκBα複合体へシグナルを伝達する蛋白質を同定するため酵母ツ-ハイブリッド法によりCD40の細胞質領域と相互作用する蛋白質を探索した結果、二種類の新規TRAF蛋白質(TRAF5,TRAF6)のcDNAを得た。両遺伝子産物ともにNFκBを活性化することから、さらに下流の情報伝達蛋白質を同定することを考えている。また、二価銅イオンがTNFαによるNFκBの活性化をIκBαのリン酸化を阻害することにより抑制することを見い出した。二価銅イオンの作用点を検討中である。 3。新規IκB遺伝子の同定 NFκBのp65サブユニットがIκBαに結合することを利用して新規IκB蛋白質の同定を試み、続行中である。 4。ラット染色体上でのrel/NFκB/IκBα遺伝子の位置 NFκB-1(p50,IκBγ)がラット染色体2番上に存在することは確認したが、rel,IκBαについては進行中である。
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