研究課題/領域番号 |
05454661
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 大阪大学 (1994-1995) 大阪市立大学 (1993) |
研究代表者 |
古山 忍 (稲垣 忍) 大阪大学, 医学部, 教授 (90151571)
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研究分担者 |
古山 達雄 大阪大学, 医学部, 助手 (20238702)
高木 宏 大阪市立大学, 医学部, 教授 (30163174)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 可溶性グアニレートシクラーゼ / α1サブユニット / β1サブユニット / ラット / マウス / cGMP-dependent protein Kinase / in situ hybridization / mRNA / cGMP-dependent protein kinase / α2サブユニット / cyclicGMP‐dependent protein kinase / 一酸化窒素 / NO synathase / 脳 |
研究概要 |
一酸化窒素(Nitric oxide)NOはガス状の細胞間情報伝達物質として内皮細胞由来の血管拡張作用を有する物質として注目されてきた。最近、血管のみならず神経系においても細胞間情報伝達物質として作用している可能性が示唆されている。NOは血管内皮や神経系において可溶性グアニレートシクラーゼの活性化を経由しcGMP系細胞内情報伝達系を介すると考えられる。NOはそのガス状の特性からNO合成酵素の存在する神経終末のシナプス前及び後成分のいずれにも作用しうると考えられるのでNOの作用部位を明らかにするためにはNOの受容体すなわち標的物質の存在部位を明らかにする必要がある。NOの標的物質すなわち作用部位は細胞内に存在する可溶性グアニレートシクラーゼであること示されているので、NOは同酵素の産生するcGMPを介して細胞に情報を伝達することになる。この目的でNOの第一の作用部位である可溶性グアニレートシクラーゼのα1とβ1サブユニット特異的分布をこれまでに明らかにした。α1とβ1サブユニットは基本的には発現部位が重なっているがいくつかの部位でβ1が発現しているのにα1の発現が低レベルである部位が見出され新たなαサブユニットの存在が示唆された。そこで平成7年度に新たなαサブユニットのクローニングを試みたが、完全長のクローンをとることを断念し、その次の情報伝達過程であるcGMP系細胞内情報伝達の研究を進めた。可溶性グアニレートシクラーゼはcGMPを産生しcGMPは標的蛋白を活性化する。そこでcGMPの標的蛋白であるcGMP-dependent protein kinaseに注目しcGMP-dependent protein kinaseのアイソザイム特異的分布を明らかにした。cGMP-dependent protein kinaseにはイソザイムタイプ1(GK1)とタイプ2(GK2)が存在するが、GK1とGK2のmRNAの発現は大変特徴的で大部分の脳部位で補完的に発現していた。これらの結果はこれまでに報告されていない所見を多く含んでいた。
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