研究課題/領域番号 |
05505003
|
研究種目 |
試験研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柴田 道 (柴田 直) 東北大学, 工学部, 助教授 (00187402)
|
研究分担者 |
森田 瑞穂 東北大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (50157905)
大見 忠弘 東北大学, 工学部, 教授 (20016463)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
32,900千円 (直接経費: 32,900千円)
1994年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
1993年度: 22,800千円 (直接経費: 22,800千円)
|
キーワード | ニューラルネットワーク / ニューロンMOSトランジスタ / シナプス / バックプロパゲーション / 自己学習機能 / 超LSI / EEPROM / 汎化能力 / 学習アルゴリズム / ヘブルール / 自己学習 / アナログニューラルネットワーク / フローティングゲート / ハードウェア学習アルゴリズム |
研究概要 |
ニューラルネットワークは、新しいコンピューティングパラダイムの旗手として、そのLSIチップへのハードウェア化が盛んに研究されている。本研究は、単体でニューロンの機能をもつ新しい高機能トランジスタ・ニューロンMOSFETを用いて、独自のアーキテクチャーのアナログニューラルネットワークLSIを開発するものである。特に一切のス-パバイザー・コンピュタ-無しに、すべてオンチップで自己学習できるチップの実現を狙うものである。定常消費電力ゼロで優れた重み更新の線形性をもつ、シナプスとしては理想的な特性をもつセルを新しく開発、これを用いて自己学習機能内蔵のニューラルネットワークLSIを設計・試作し、その基本動作を確認した。 上記シナプス回路をマトリクス状に配置し、その直行する2辺の上に、ニューロンセルを配置。各ニューロンセルの出力には、教師信号とニューロンの出力を比較し、学習規則に応じて高電圧パルスを発生する学習制御回路を設けた。パルスの加えられた信号線の直行する位置にあるシナプスに於いてのみ、加重値の更新が行われ、Hebb則の学習が実行される。特に工夫をこらしたのは、誤差の逆伝播である。隠れ層ニューロンの応答誤差を3値の変数でデジタル化し、ニューロンMOSのフローティングゲート技術を用いて誤差逆伝播学習則のオンチップ化に成功した。ニューロン出力の2値化、微分関数の窓関数近似等、ハードウェア化のために学習アルゴリズムの思い切った簡略化を行い「ハードウェアバックプロパゲーション」と呼ぶ新しい学習アルゴリズムも開発した。簡略化にもかかわらず、オリジナルバックプロパゲーションと同等の学習性能をもつことを実証したばかりか、ある種の問題に対しては、オリジナル学習則よりも汎化能力において優れていることを見いだした。これらの研究により、ニューロンMOSを用いた自己学習機能搭載のニューラルネットワークチップの基礎技術を確立することができた。
|