研究課題/領域番号 |
05554017
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
原田 宣之 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (30006324)
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研究分担者 |
渡辺 政隆 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (10006330)
芦高 秀知 東北大学, 理化学研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | キラル化合物 / 第3次非線形 / 光学活性 / 光学分割 / 絶対構造 / キラル色素 / タ-ナフタレン / X線結晶解析 |
研究概要 |
キラル物質は左右の円偏光に対して異なる屈折率をもち、その差n_L-n_Rに比例した円偏光回転を示す。このキラル物質の円偏光依存性の第3次非線形を利用して、レーザー光励起により、プローブ光の偏光面を転回させることが可能となる。偏光面の転回が、励起光の強度に依存する材料が開発できれば、光電子材料として応用することができる。本研究では、このキラル非線形光学材料となりうる光学活性パイ電子系化合物の分子設計と合成を行っている。本年度は、キラル芳香族化合物およびキラル色素の設計と合成を次のように行った。 (1)光学活性シアニン色素の円二色性の理論計算から機構を明らかにした。 (2)光学活性パイ電子化合物を合成するための方法として、キラルプローブを用いたジアステレオマ-のHPLCによる光学分割が有用であり、我々はカルボン酸の効率分割とX線結晶構造解析による絶対配置決定に有用なカンファーサルタム法を開発した。 (3)キラルシクロファンの合成と絶対配置の決定を行い、従来の絶対配置が誤っていたことを明らかにした。 (4)ナフタレン発色団を2個分子内にもつ籠形化合物の円二色性の機構を明らかにした。 (5)酸素原子をもつキラルシクロファンの合成、分割、絶対配置の決定を行った。 (6)キラル結晶場を用いた包接法によりモノテルペン化合物の分割と絶対配置の決定を行った。 (7)カンファーサルタム法により二重マイケル反応生成物の分割と絶対配置の決定を行った。 (8)アルコール類の分割と絶対立体化学の決定に有用なキラルフタル酸アミド法を開発し、種々のアルコール系の分割と絶対立体化学を決定できた。 (9)鎖状アルコール類の絶対立体化学の決定に励起子カイラリティーが適用できることを明らかにした。 (10)特異なキラル化合物[6.6] vespireneの絶対配置を決定できた。
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