研究課題/領域番号 |
05554026
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
北川 進 東京都立大学, 理学部, 教授 (20140303)
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研究分担者 |
出口 健三 日本電子株式会社, 分析機器技術本部, 副主任研究員
藤戸 輝昭 日本電子株式会社, 分析機器技術本部, 第二課長
前川 雅彦 近畿大学, 理工総合研究所, 助手 (70229293)
宗像 恵 近畿大学, 理工学部, 教授 (80090942)
川田 知 東京都立大学, 理学部, 助手 (10211864)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 固体高分解能NMR / 高感度検出器 / Ag NMR / 固体低周波数プローブ / AgNMR / ワイドバンドパワーアンプ |
研究概要 |
^<109>Ag核観測可能な検出器の製作を行なった。特に、プローブ及びパワーアンプについて以下の点に注目して試作した。(1)方向性結合器(デュプレクサ-)の周波数広帯或問題の解決に向け、低周波数でも広域帯で観測が行なえるようにしたものを組み込んだ。(2)サンプル量を多くして感度をあげることを行なった。本計画では従来の5mmFを7mmFにしてサンプル量を2倍にできるプローブを製作した。(3)二重共鳴系のチューニング問題の解決をした。そのため低周波観測核と高周波照射核(^1H)のチューニング、マッチングがプローブコイル一つでとれる回路を検出器に導入した。(4)高速回転によるCP法の低効率化を防止するため新しいCPパルス(shaped pulse)を分光器のプログラムに組み込んだ。特に^<109>Ag核については、(1)標準試料(AF, AgCl, AgBr, AgI, Ag_2(CH_3COO)_2, Ag_2SO_4など)を用いて極めて信号対雑音比の高い吸収線を得ることができた。(2)これらについてCP-MAS法の最適条件(コンタクトタイム、パルス繰り返し時間等)を調べ、以後の通常測定用の観測パラメータセットを決定してコンピュータに組み込むことができた。このようにしてこの検出器とNMRのマッチングをスムーズにし、通常測定が問題なくできる^<109>Ag核検出器を得た。さらに^<109>Ag核固体高分解能NMR観測におけるソフトの開発をおこなった。特に、水素を近接して持つ有機金属錯体を多数合成し、CP-MAS法の最適条件(コンタクトタイム、パルス繰り返し時間等)を調べつつスペクトルを測定して化学シフトを決定した。そしてこれまでになかった化学シフト範囲表の作製を行い、本NMR法を通常測定手段にまで高めることができた。 なお、本研究成果により得られた検出器は日本電子株式会社より製作され1台が国内の研究機関に納入され、稼働をはじめた。
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