研究課題/領域番号 |
05555055
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
神山 新一 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80006171)
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研究分担者 |
松村 雄介 タイホー工業(株), 研究第二部, 次長
上野 和之 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (20250839)
小山 忠正 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (80006189)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1993年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 磁性流体 / 磁場 / アクチュエータ / 振動流 / ダンパ / 粘性抵抗 / 磁場分布 / 動特性 / 振動 |
研究概要 |
磁性流体アクチュエータは、磁性流体の圧力を交流磁場の操作により制御することにより、磁性流体自身あるいは流体中に挿入した非磁性物体の運動を制御する新方式のアクチュエータである。本研究では、円筒容器内の磁性流体中に挿入した円筒形非磁性物体(ピストン)の往復運動を外部磁場印加による磁気圧力を利用して制御する方式の磁性流体アクチュエータの試作を行い、その動特性を理論並びに実験の両面から検討し、アクチュエータとしての開発の可能性を実証したものである。さらに、装置の改変を行い、アクティブダンパーとしての特性についても検討を行った。 まず始めに、アクチュエータの動得性を解明するために、ピストンをバネを介して重りに連結したバネ-マス系の振動特性を微小振動を仮定した線形理論解析により、また、試作したアクチュエータを用いて実験的に追求した。実験的研究では、ピストンの初期位置に対して最大磁場強さの位置を種々に変えて検討し、振動振幅が最大となる最適制御位置を決定した。ついで、バネ定数及び重りの質量を変化させて実験を行い、アクチュエータの振動特性への影響を明らかにした。実験的研究では、ピストンと重りとの連結軸の横部れを防ぐためにガイドが設けてあり、ここに働くクーロン摩擦力を無視し得ないために、理論解析においても、クーロン摩擦力を考慮することにより、実験結果をよく説明し得ることを確認した。 以上の研究により、本方式のアクチュエータは、粘性効果の大きい周波数応答を示す低周波数量域で作動するアクチュエータとして制御可能であることを実証した。 次に、装置の一部改良を行い、外円筒を加振機で加振し、磁性流体中のピストンの振動を抑える粘性ダンパとしての動特性を求め、制振制御に最適な外部磁場の作用位置及び方向の検討を行った。その結果、ダンパとしては最大磁場強さをピストンの中央位置で振動方向に直角になる方向に作用させるのが効果的であることを明らかにした。
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