研究概要 |
本研究では,マイクロロボットアーム制御システム開発のためにニューラルネットワークを用いたマイクロロボットアームの先端位置追従制御系について理論解析とその実験を行い,提案したコントローラの有効性とその妥当性について検討を行った.本研究で得られた新しい知見と成果を列記すると以下の通りである. (1)高分子圧電素子を用いたマイクロロボットアームを試作し,その構造と動作原理より,数式モデルを導出し,数値解析と実験の両面よりマイクロロボットアームの基本動特性を明らかにした. (2)従来型のモーメント法を用いた誤差逆伝播法のニューラルネットワークを用いた数値シミュレーションを行い,良好な結果を得たが,このコントローラをディジタルシグナルプロセッサに実装する段階で,演算処理時間が掛かりすぎる問題点が明かとなり,実装することが不可能となった. (3)(2)の問題点を解決するために,一括修正型である「適応学習率を用いた高速逆伝播法」と「Levenberg-Marquardt法」を新規提案の「目標値補正型ニューラルネットワーク」に適用することによって,数値シミュレーション及び実験によって,その有効性を確証した.また,本制御法はアームの特性の変化にも対応可能であることを明らかにした.
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