研究課題/領域番号 |
05555092
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
斉藤 光徳 東北大学, 工学部, 助教授 (60205680)
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研究分担者 |
黄 礼豊 東北大学, 工学部, 助手 (00250697)
宮城 光信 東北大学, 工学部, 教授 (90006263)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1993年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 陽極酸化 / アルミナ / 偏光子 / 微粒子 |
研究概要 |
陽極酸化アルミナ膜への封入金属として従来はニッケルを用いていたが、理論解析によって銅の方が良い特性を示すことがわかったので、ポア内に銅を電解析出させる技術を新たに開発した。光スペクトラムアナライザと赤外フーリエ変換型分光光度計を用いて、銅封入膜の断面から光を入射させたときの透過特性を測定した結果、光通信で用いられる波長1.55μmにおいて消光比40dB以上、挿入損失1dBが得られた。 陽極酸化を大きな電流密度で行うと偏光特性が現れることが従来の研究で見出されたが、この現象を様々な方法で分析した結果、未酸化のアルミニウム微粒子が偏光機能の原因であることが明らかになった。この結果をもとに低温下で陽極酸化を行ったところ、未酸化アルミニウムの量が増え、大きな偏光特性を生じさせることができた。この方法によれば、金属をポア内に封入する工程を省略することができ、偏光子の製作をより簡便にすることが可能である。 開口面積の大きな偏光子を実現するため、2つのガラスプリズムで銅封入膜を挟んだ直方体型偏光子を製作した。膜に対して斜めに光が入射すると共鳴吸収によって特定の波長域で非常に大きな偏光特性が生じることがわかり、また、析出させる銅粒子の形状を制御することにより、共鳴吸収の波長を自由に変えられることがわかった。プリズムの屈折率や角度、銅の封入量などを最適化することによって、波長1μmで25dBの消光比、1.3dBの挿入損失をもつ断面積1×1cm^2の偏光子を製作することができた。
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