研究課題/領域番号 |
05555187
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
橋本 功二 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (70005859)
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研究分担者 |
熊谷 直和 大機ゴム工業株式会社, 主幹研究員
吉岡 英明 吉田工業株式会社, 主幹研究員
幅崎 浩樹 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50208568)
川嶋 朝日 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (50005964)
浅見 勝彦 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20005929)
秋山 英二 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (70231834)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
17,300千円 (直接経費: 17,300千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1993年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
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キーワード | アモルファス合金 / 硫化 / 酸化 / アルミニウム / 高融点金属 / スパッター法 / 高温腐食 / 耐食合金 / 非晶質合金 / 高温硫化 / 高温酸化 / アルミニウム合金 / フロン分解 / オキシハロゲン化 / フロンの分解 |
研究概要 |
本研究は、高温の酸化および硫化がおこる環境において、金属材料を保護する表面被覆超耐食アモルファス合金をスパッター法を用いて作製すると共に、あわせてフロンの水蒸気による分解に高活性な触媒となる合金を設計することを目的とした。高温における硫化および酸化に共に耐えるアモルファスAl-Mo、 Al-NbおよびAl-Ta合金、さらにこれらの耐酸化性を改善するためケイ素を添加した合金をスパッター法で作製することができた。特に、アルミナスケールを形成する実用耐酸化合金の酸化速度に匹敵する低い硫化速度の合金が得られたことは、腐食科学史上始めてのことであり特筆に値する。これらの合金に生じる硫化物スケールは、外層が硫化アルミニウム、内層が高融点金属硫化物からなり、内層スケールが硫化に対して優れた保護能力を持つことが判明した。硫化および酸化が起こる高温において、アモルファス合金はアモルファス構造から金属間化合物に変わるが、これが微細であるため、下地からの剥離が起こらず、またケイ素を添加した合金では高融点金属とのケイ化物が生じ、このケイ化物が、対酸化性に優れているため、酸化環境における高融点金属の酸化を抑制する作用があることが明らかになった。これらの合金をオーステナイトステンレス鋼に被覆することによって、高温の硫化にも酸化にも耐える耐高温腐食アモルファス表面被覆合金に関して見通しが得られた。さらに新しいアルミニウム-高融点合金系に広げて研究を継続する。一方、フロンを加水分解して、CO_2、HC1およびHFという安全な無機物質まで分解することは、最も望ましいことであり、この分解生成物の激しい腐食性に耐えて、フロンを分解し続ける触媒を、少量のクロム、モリブデン、タングステンを含むアモルファスNi-Zr合金を前駆体として作製することにも見通しが得られたが、更に寿命の延伸を目標に研究を続ける必要がある。
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