研究課題/領域番号 |
05555243
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機工業化学
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
西出 宏之 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90120930)
|
研究分担者 |
金子 隆司 早稲田大学, 理工学部, 学振研究員
鈴木 隆之 早稲田大学, 理工学部, 助手 (20257215)
武岡 真司 早稲田大学, 理工学部, 専任講師 (20222094)
土田 英俊 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90063461)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1993年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
|
キーワード | 空気電池 / 高分子膜 / 酸素透過 / 促進輸送 / キャリヤ膜 / 電気化学還元 / 電流電圧特性 / 一次電池 |
研究概要 |
小型・計量・高エネルギー密度の次世代一次電池として期待される「空気電池」の実現には、酸素を選択透過し、窒素・水蒸気・二酸化炭素のバリヤ-となる高分子膜の創製が鍵となる。本研究では、空気電池に組み込む酸素選択透過膜を新しく合成し、一次電池としての電池特性を試験した。具体的には、空気から酸素の選択結合席としてコバルトポルフィリン(CoP)錯体を担持したフッ素や塩素系ポリマーまたは多孔ガラスを合成し、その薄膜の酸素透過性と窒素・水蒸気バリヤ-性を実証するとともに、これを組み込んだ半電池試験より電気化学特性を評価し、次世代型空気電池を構成する可能性と実用化に向けた今後の課題を明らかにすることを目的とした。 (1)Mn触媒カーボン作用極、白金対極、水銀参照極、水酸化カリウム電解液からなる半電池セルを作成した。作用極片面に膜を貼り付け、定電位で酸素還元電流値を測定し膜透過酸素量とする方法論を確立した。CoP膜では酸素促進輸送が認められた。(2)ヘモグロビン液膜でも酸素透過の増大を定量把握できたが、液膜としてキャリヤ効果に限界があった。(3)細孔の内壁にCoPを導入した多孔膜をはじめて合成した。細孔内表面に酸素が選択的に結合し、拡散する表面拡散現象を実証した。酸素透過係数は10^<-6>を超え、大きな酸素流束が得られた。界面層内をホッピングして酸素が移行する過程を解析できた。(4)CoPを担持したフッ素樹脂被覆膜、塩化ビニリデンポリマー膜を作成し、これらの膜の水蒸気バリヤ性を確かめた。特に後者の膜では酸素促進因子が70を超えた。 以上を総合して、酸素選択透過膜の設計合成手順をまとめた。
|