配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1994年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1993年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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研究概要 |
情報の記録や再生の分野において,分子性有機材料の特異な機能を引き出す試みが活発であり,現在までに実用化されているものの代表例に感熱色素がある。しかしながらこの感熱色素は,系内に存在する酸性成分(顕色剤)との加熱時の分子間酸一塩基反応により発色するものであり,その分子自体が熱に応答し発色しているわけではなく,それゆえ種々の使用上での制限を受ける。 本研究では,感熱色素(フルオラン系化合物)の分子骨格に,加熱時のみ酸性官能基(フェノール基)を発生する部位を組み込んだ真の意味での感熱色素(単分子感熱発色色素)を開発し,今まで使用が不可能であった分野での画像形成用分子材料としての可能性を検討した.以下に本研究で得られた成果を記す. 1 カラーバリエーションのための単分子感熱発色色素の分子設計と合成を行った. 2 種々の単分子感熱発色色素の合成ルートを大量合成に向けて改良した. 3 単分子感熱発色色素を用いた試験的な記録紙の作成を行った. 4 単分子感熱発色色素(発色前,後)のX線結晶構造解析を行った. 5 種々の単分子感熱発色色素のスペクトル特性等,その機能を詳細に検討した. 6 光に対して応答する単分子感光発色色素の分子設計と合成を検討した.
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