研究課題/領域番号 |
05555252
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
加藤 政雄 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (70214400)
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研究分担者 |
君島 哲也 日本酸素(株), 技術部
長崎 幸夫 東京理科大学, 基礎工学部, 講師 (90198309)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | ガス分離膜 / 含ケイ素ポリマー / 新規合成 / 反応性含ケイ素ポリマー / 界面重合膜 / 酸素富化膜 / 含ケイ素スチレン / 界面重縮合 / ガラス転移点 / 酸素溶解度 / ガス分離 / フリースペース |
研究概要 |
本研究の目的はスチレンモノマーへの新規シリル化反応により、新しい結合様式を有する種々含ケイ素ポリスチレンの合成を行い、その構造とガス透過特性との相関にを追究する事にある。 種々ケイ素含有ポリスチレンの酸素透過能を検討した結果、ポリマー膜のケイ素含有量と酸素溶解度係数に密接な関係があり、高いケイ素含有量ほど高い酸素溶解性を示すことが確認された。ポリスチレン骨格のベンゼン環のパラ位にケイ素原子を1から4個導入すると、その結合様式によってガラス転移点が急激に変化することがわかった。2つのトリメチルシリル基が枝分かれ状に結合したポリ(4-トリメチルシリルメチルスチレン)(ポリBSMS)ではガラス転移点が160度にも達するが、側鎖にメチレン結合を有するものは100度以下に低下し、モビリティーの上昇が認められた。しかしながら、含ケイ素ポリスチレンのガス透過結果では一般に期待されるモビリティーの上昇に伴うガスの拡散係数の上昇に反して著しい低下が認められた。これは、高いガラス転移点を有する含ケイ素ポリスチレンのガス透過機構が剛直分子鎖の反発による大きいフリースペースに依るものであるため、運動性の高い側鎖導入がこのフリースペースを減少させた結果、透過能が低下したものと考えられる。 ポリBSMSにアクリル酸クロリドの様な反応性基を導入するとアクリル酸クロリド導入(アミド結合の導入)によフリースペースの低下に伴い、若干の透過係数の低下は認められたものの、薄膜化(界面或いは表面反応法)による透過量の大幅な増大がみられた。これらの結果より、新規材料をベースとした新しいガス分離用材料の合成とそのデバイス設計の基礎が固められた。
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