研究課題/領域番号 |
05555253
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
宮田 清蔵 東京農工大学, 工学部, 教授 (90015066)
|
研究分担者 |
林 昭男 日本油脂株式会社, 筑波研究所, 研究員
後藤 義隆 日本油脂株式会社, 筑波研究所, 主任研究員
渡邊 敏行 (渡辺 敏行) 東京農工大学, 工学部, 助手 (10210923)
臼井 博明 東京農工大学, 工学部, 助教授 (60176667)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
1994年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1993年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
|
キーワード | 非線型光学 / ドメイン反転 / 波長変換 / 光第二高調波発生 / 周期構造 / 導波路 / 位相整合 / Langmuir-Blodgett膜 / 非線形光学 / 高分子 |
研究概要 |
現在、レーザの短波長化に関する研究が盛んに行われている。その中のひとつに、非線型光学効果を用いた第二高調波発生(SHG)に関する研究がある。SHGを効率よく発生させるためには、位相整合を行わなければならない。光導波路を用いる場合、基本波と第二高調波の実効屈折率を等しくすることで位相整合は達成される。導波路の実効屈折率は、膜厚に強く依存し、従来のモード分散を利用した導波路素子は膜厚の半値許容幅(FWHM)が数nmのオーダーであるため位相整合が困難であった。 本研究ではこの問題点を解決するために膜厚方向に周期構造を有する5層構造を提案し、その検証を行った。本実験で用いた試料はN-docosyl-N'-(4-nitrophenyl)urea(DONPUであり、Langmuir-Blodgett法で膜を累積し、その評価を行った。まず、DONPUを石英基板上に累積し、メーカーフリンジ法により非線型光学特性を評価した。DONPUは容易に導波路膜厚まで累積でき、累積膜は経時安定性に優れている。5層構造道波路の特徴は、2,4層目にダイポールの向きの反転した非線型層、3層目に線型層を用いていることである。この構造では、4層目のFWHMが約65nmと従来の3層構造と比較して、20倍以上大きくなった。また温度変化に対する許容度は4層型素子の3倍以上、光散乱損失は1/10以下になることが明らかになった。これらの実験結果より5層構造波長変換素子はSHG素子の実用化に大変有用であることが明らかになった。
|