研究課題/領域番号 |
05556005
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岩堀 修一 筑波大学, 農林学系, 教授 (00012055)
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研究分担者 |
熊本 修 鹿児島県, 農政部, 技師
時任 俊宏 鹿児島県果樹試験場, 室長
立田 芳伸 鹿児島県農業試験場, 大島支場, 室長
冨永 茂人 (富永 茂人) 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (90164029)
時任 俊広 鹿児島県農業試験場, 大島支場, 室長
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | ひび割れ果 / 果皮のひっぱり強度 / 縦方向の亀裂 / 土壌管理 / 土壌水分 / 屋根掛け栽培 / 奄美大島 / 果実の成熟 / ヒビ果 / 組織観察 / 果実品質 / 果実肥大 / 土壌の物理性 / 土壌の化学性 / ビワ / ひび果 / 屋根掛栽培 / 早期収穫 / 果皮の引っぱり強度 / 果実生長 / 人工受粉 |
研究概要 |
1.光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡の観察で、茂木、長崎早生ともにひび割れの発生しやすい奄美大島産の果実の方が皮層の細胞は大きかった。また、果実の縦径の肥大が停止した後も横径の肥大は続いた。ひび割れは果皮のみに現れ、縦方向にのみ亀裂が入る。外観的には表皮から4〜6層の細胞が、果実の内側からの膨圧によって横に引き裂かれたように観察された。 2.果皮のひっぱり強度を調べると、ひび果発生の多い奄美大島産の果実は横方向、縦方向ともにひっぱり強度がかなり小さかった。またひび割れ果では正常果より縦方向に比べ横方向のひっぱり強度が弱かった。 3.ひび割れ果は正常果より着色度、糖度が高く、酸が低い傾向にあり成熟が進んでいると考えられた。 4.栽培者の園の調査では肥培管理、排水対策、病虫害防除などの栽培管理がよい園でひび割れ果が少ない傾向にあった。また土壌の物理性、化学性の改善でひび割れ果は減少する傾向にあった。屋根掛け栽培ではひび割れ果は減少した。 以上の結果から果実の生長、成熟期における土壌水分の急激な吸水により果肉細胞が肥大してその膨圧も高くなり、表皮が弱い場合ひび割れが発生するものと考えられた。しかし果皮の強度を高めると考えられるカルシウム剤の散布あるいは果実の生長を調節する生長調節剤の処理はひび果発生に影響を及ぼさなかった。今後は適切な土壌水分管理の方策、果皮のひっぱり強度の強い品種の選択、適切な成熟の判定などの方法についてさらに研究を行う必要がある。
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