研究課題/領域番号 |
05556012
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊崎 和夫 東北大学, 名誉教授 (80005587)
|
研究分担者 |
加藤 明徳 住友重機械工業, 研究所, 主任研究員
奥田 慎一 八戸工業大学, 工学部, 教授 (90005611)
金子 淳 東北大学, 農学部, 助手 (30221188)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
1994年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1993年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
|
キーワード | 含油廃水処理 / リパーゼ生産菌 / Pseudomonas fragi / 水循環系 / リパーゼ活性制御蛋白 / 細菌の遺伝子工学 / リパーゼで遺伝子のクローン化 / シャトルベクター / リパーゼB遺伝子のクローン化 / リパーゼB構造遺伝子 / リパーゼ活性制御遺伝子 / リパーゼ生産菌の遺伝子工学 / 脂質含有排水 / 脂質資化細菌 / Pseudomonas / Bacillus / 食肉処理場 / 魚肉処理場 / 脂質除去 |
研究概要 |
本研究者は微生物を利用した高濃度脂質廃水の処理法を研究してきたが、本研究者が分離した好気性細菌No.351株とNo.6株は脂質資化性が高く、含油廃水処理に適した菌であることがわかり、実際に、仙台市近郊の食肉加工センターの廃水処理実験で好成績をえた。本研究では、まずNo.6株の分類学的検討を行い、No.6株がPseudomonas属に属することを明らかにした。次に、No.351株とNo.6株の生育にたいする温度、および食塩濃度の影響を調べたところ、No.6株が温度、食塩濃度の両者についてNo.351株より広い範囲で生育できる菌株であることが分り、また実際に、高温と食塩存在下で含油廃水処理に有効であることが分かった。次に魚肉処理場などの廃水処理に有効な脂質資化性細菌を分離するために、八戸市近郊の魚肉処理場などの試料から脂質資化性細菌を分離し、その菌株のリパーゼ活性を測定した。分離菌株の中には、可成りのリパーゼ活性を有する菌株が1株あり、また20゚Cでの活性が37゚Cでの活性の2倍以上という菌株も得られた。これら菌株の廃水処理への応用は今後の課題である。次にNo.6株の脂質資化可能力を向上することを目指して、No.6株と同属のリパーゼ生産菌であるPseudomonas fragi 22-39B株のリパーゼB遺伝子をクローン化し、遺伝子の塩基配列を決定した。その結果、リパーゼBの構造遺伝子の下流に、約1.0KbのORF1があり、しかも、構造遺伝子とORFIの両者の存在がリパーゼ活性の発現に必要であるという新しい興味ある結果が得られた。今後、リパーゼ活性発現に対するORF1の役割を明らかにすることにより、リパーゼ活性及び脂質資化能力の強力な菌株を育種し、含油廃水処理へ応用することは興味ある課題である。
|