研究課題/領域番号 |
05556017
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
|
研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
福井 作蔵 福山大学, 工学部, 教授 (60013299)
|
研究分担者 |
宮川 都吉 広島大学, 工学部, 教授 (10116676)
松崎 浩明 福山大学, 工学部, 助手 (90222299)
秦野 琢之 福山大学, 工学部, 助教授 (60198752)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1994年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1993年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
|
キーワード | 液体アルカン / ウンデカン-2-オン / 脂肪酸代謝 / 脂質の分泌生産 / Penicillium decumbens / アグロ・ペテロール / バイオリアクター / アルカン醗酵 / ペニシリウム・デカンベンス / 植物石油 |
研究概要 |
1.液体アルカンの生産は、中鎖脂肪酸(炭素数8〜12)を基質として、かびPenicillum decumbensよって行なわれる事をみいだした。従って、中鎖脂肪酸を主たる構成分とするパーム核油(室温固体)から液体アルカン-2-オン(アグロ・ペテロール:農産石油)が生成する。アルカン生成の一般式は次式で表される。 Fat→CH_3(CH_2)_<n+2>COOH+O_2→CH_3(CH_2)COCH_3+CO_2+H_2O 油脂 脂肪酸 n-アルカン-2-オン 例:ラウリン酸から、ほぼ定量的にn-ウンデカン-2-オンが出来る。 2.アルカン-2-オンは分泌産生され、培養がすすむと次第に酸化分解される。最初の酸化はモノ水酸化反応で、サブターミナルに起こる。すなわち、ω2、ω3、ω4位などが水酸化される。水酸化される位置は基質鎖長に依存し、長いほどω末端より遠い位置まで酸化される。モノ水酸化反応がチトクロームP_<450>によるものでない事をCO-スペクトルから判断した。モノ水酸化アルカン-2-オンは2-炭素または3-炭素化合物を解裂遊離させて、モノ水酸化-n-アルコールを生成する。多くの菌類がこのような道筋で脂肪酸を代謝し、β-酸化系以外の系の存在が指摘された。 3.アグロ・ペテロール生産活性は、細胞膜壁に濃縮分布するので、同画分をCa-アルギン酸ゲル、アクリルアマイドゲルなどに包括し、バイオレアクターとした。活性は長時間(1週間)安定に保持されたが、包括による反応速度の低下(基質、生産物の拡散抑制による)が認められた。 4.アグロ・ペテロールの原料である油脂を、分泌法でブドウ糖から生産する酵母菌の選択・育種に成功した。まだ実用段階に達していない。
|