研究課題/領域番号 |
05557006
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
彼末 一之 大阪大学, 医学部, 教授 (50127213)
|
研究分担者 |
塩野 悟 三菱電機株式会社, 中央研究所, グループマネージャー
藤原 素子 大阪大学, 医学部, 助手 (30220198)
小阪 淳 Osaka Univ.Med.Sch., Research Associate (40243216)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
|
キーワード | 光計測 / 培養細胞 / 視床下部 |
研究概要 |
視床下部には体温摂食、飲水、生殖、内分泌、免役と種々の機能の神経機構が混在し、それらの有機的な統合によってホメオスタシスは維持されている。視床下部のように複雑な系の解析には個々の細胞の活動と同時に回路網動態の観察が不可欠である。視床下部細胞は小型で記録が難しく、さらにホルモンや温度等への反応は持続時間が長い(数10分-数時間)ために、現在の電気生理学的手法では1つの標本からせいぜい数個のニューロン活動しか記録出来ず、神経回路網を解析するには程遠い状況である。本研究の目的は最近注目を集めている光学的な手法で多数の視床下部細胞の活動を同時に記録する系を確立することである。平成5年度は塩野がすでに開発している。光計測システムで単一細胞レベルで活動が記録できるかを検討するために、視床下部の培養系を確立することを中心に実験を進めた。その結果生後3日のラットから取り出した視束前野ニューロン培養に成功。培養開始1週間程度で神経突起の豊富な伸張も観察された。平成6年度は平成5年度に確立した視床下部の培養系でのニューロン活動の電気生理学的記録を行った。光計測を行うためには活動電位の発生する事が必須である。そこで活動電位を発生する条件を見つけるために、培養細胞から細胞外記録を行った。生後3日の幼弱ラットから得た培養4-10日目の視束前野細胞80個は37℃では自発発射は見られなかった。温度を34-42℃の範囲で変化させたがやはり活動電位の発生は見られなかった。そこで細胞近傍に1mM-0.1Mのグルタメート、あるいは10-100mMのK+溶液を滴下した。これでも活動電位は発生しなかった。光計測は現在の技術では単一細胞からは活動電位程度の電位変化(約100mV)の検出がS/Nの限界である。残念ながら本研究の手法では視床下部の単一培養ニューロンへの光計測技術の適用は難しい。
|