研究課題/領域番号 |
05557019
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
堀井 俊宏 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (80142305)
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研究分担者 |
田井 久美子 大阪大学, 微生物病研究所, 教務職員 (00187907)
三田村 俊秀 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80268846)
森松 克実 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (70263308)
坂井 昭子 (板井 昭子) 東京大学, 薬学部, 教授 (60012647)
杉山 智彦 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (90252709)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1993年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | 熱帯熱マラリア / ドラッグデザイン / ジヒドロ葉酸還元酵素 / 人工合成遺伝子 / レコンビナント蛋白質 / 葉酸拮抗剤 / 人口合成遺伝子 |
研究概要 |
抗マラリア剤開発の新しい戦略を目指し、我々はいくつかの抗マラリア剤の標的酵素であるDHFRTS(ジヒドロ葉酸還元酵素-チミジル酸合成酵素)複合体に着目した。本研究はマラリアのDHFRをX線結晶解折にかけ、それより得られた原子座標をもとにコンピューターによってマラリアのDHFRを阻害する化合物をデザインし、さらに試験管内において効率のよい阻害剤をスクリーニングしようというものである。 平成5年度においては人工合成遺伝子を用いて大腸菌内で発現させた熱帯熱マラリアDHFRの単離精製と精製された酵素標品を用いて基本的な生化学的データ、および従来から使用されている抗マラリア剤の阻害効果の検討を完了した。さらに、研究分担者の板井昭子は微量ながらDHFRの結晶を得た。 平成6年度においては、レコンビナントDHFRのN-末端、及び、C末端の一次構造に改良を加え、その酵素活性の上昇と安定性の増加を試みた。得られたレコンビナントDHFRを用いて、葉酸アナログであるpyrrol[2,3-d]pyrimidineの誘導体100種以上について阻害活性及び選択毒性を求めた。培養マラリア原虫の増殖阻害について観察した結果、シクログアニル耐性型DHFRに強い阻害効果を示すものも発見された。一方、コンピュータードラッグデザインによって設計された化合物数十種類について、同様にスクリーニングしたところ、高い選択毒性を有する化合物が得られた。 平成7年度においては種々の薬剤耐性型レコンビナントDHFRを精製し、耐性株に対しても有効な抗マラリア剤の候補化合物であるPyrrolo(2,3-d)pyrimidines誘導体のスクリーニングを、精製されたマラリアDHFRの酵素活性に対する阻害効果を指標にして培養マラリア原虫とネズミマラリアを用いた動物モデルの両者においてその有効性を試験した。その結果、ピリメサミン及びシクログアニル薬剤耐性を獲得したマラリア株の増殖を顕著に阻害することができた。一方、我々は新しい薬剤の基礎となるリ-ド化合物を得るため、コンピューター上に構築されたマラリアDHFRのモデルを用いて化合物のデータベースよりこれまでDHFR阻害活性の報告されていない化合物を選び出し、レコンビナントマラリアDHFRを用いて阻害活性を調べた。
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