配分額 *注記 |
18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1993年度: 12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
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研究概要 |
情報が得られる限りの28微量元素について食品中濃度と陰膳方式食事検体(456検体)中食品重量から各食事検体ごとにこれらの元素摂取量を計算によって求めたところ、比較的に摂取量の大きい元素としてAl, Cuほか7元素(摂取量中央値1mg/日以上)、中程度(2〜985μg/日)の元素としてAs, Bほか13元素、小さい元素(1μg/日以下)としてPb, Cdほか5元素が得られた。微量元素摂取量についての文献検索を行い、文献値の得られた15元素について上記の計算値との比較を行うと、摂取量が1μg/日以上である元素(Al, B, Cr等)については比較的に高い一致度が見られたが、1μg/日の摂取量であるCd, Co, Pb, Vの4元素の場合には一致しなかった。このことは摂取量の大きい元素に関しては食品成分表等による推定値は一応実用に堪える可能性があるが、元来摂取量の小さい元素の場合には実用に堪えないと考えるべきことを示している。さらに国内10地区より得た231個の陰膳食事検体について日本無機質食品成分表による摂取量の推定、プラスマ発光分析装置(ICP)による摂取量の実測を行い、摂取量の大きいNa, K, Ca, P, Feの5元素について実測値と推定値の比較を行ったところ、Pについては実測値は推定値との間に有意な差を認めず、一致すると考えて良いと判断された(ただし推定値の平均は実測値の平均93%)が、Na, K, Ca, Feの4元素については推定値は実測値と一致せず、かつ4元素とも推定値の法が実測値よりも大きかった。したがってこれら4元素については推定値を用いると実際の摂取量を最大30%程度過大評価する危険性をおかすことになると判断された。
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